■院外処方率向上の重要性
薬局次長:宇都宮 純平
◇患者サービスの向上を目指して
近年の労働人口の減少に伴い、医療の世界では効率的な患者サービスの提供が求められています。それに伴う取組の一環として、院外処方率の向上が挙げられます。
院外処方とは、病院で処方された院外処方せんにより病院外の調剤薬局やドラッグストアで薬を受け取ることであり、院外処方率の向上は業務効率化と経営改善、患者へのメリットにもなります。
◇業務効率化と経営改善
院外処方率の向上により、調剤に必要な人員を病棟業務、外来化学療法センター業務など、他の患者サービスに向けることが可能となり、業務が効率化されます。
また、調剤にかかるコストが削減され、経営改善につながります。
◇院外処方の患者へのメリット
1.待ち時間の短縮
薬を受け取る薬局を選ぶことができるため、自宅の近くの薬局などで受け取ることもでき、病院で長時間、薬を待つ必要がなくなります。
また、病院外の薬局では、調剤がより迅速に行われるため、待ち時間の短縮が期待できます。
2.薬の選択肢が広がる
病院では選ぶことができない、処方された薬と同一成分の先発医薬品、ジェネリック医薬品への変更の相談ができます。
3.相互作用、重複投与の回避
薬局では複数の医療機関から処方された薬を把握できるため、相互作用や重複投与の危険を避けることができます。
4.十分な説明が受けられる
薬剤師からの服薬指導が受けられ、また薬の相談ができるため、薬の正しい服用や副作用の防止に役立ちます。これにより、薬の適切な使用につながり、治療効果が高まることが期待できます。
◇まとめ
院外処方率の向上は病院の業務効率化、経営改善に加えて、患者へのメリットにもなります。外来受診の際は院外処方を選択していただくよう、ご協力をお願いします。
医療の質の向上と経営改善、患者の利便性を両立させるために、私たち小牧市民病院は積極的に取り組んでいきます。
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