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柴田市長コラム 足下(そっか)に泉あり! Vol.4

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愛知県尾張旭市

■絶滅危惧種!?
4月下旬、厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が発表した2070年の日本の推計人口は、2020年の約1億2,600万人が約3割減の約8,700万人になるとのことです。
大多数の受け止め方は、「ふ~ん、困ったものだ」ぐらいでしょうか。しかし、この深刻さは、自分の家族が2070年時点で何歳になるかを想像することで実感できます。
私でいえば、娘は約80歳、孫娘も約55歳となります。その時の日本では、15歳未満の人口は1割未満、65歳以上の高齢者が4割弱を占め、社会保障費が膨れ上がる一方で、経済活動を担う15~64歳は4割減少し、3,000万人規模の働き手が消失します。さらに、2022年に80万人を割った日本人の出生数は、2059年に50万人を割り込むと予想されます。
2017年に、『未来の年表人口減少日本でこれから起きること』(河合雅司/著、講談社/刊)という衝撃的な本が出版され、著者は、社人研の「机上の計算」を紹介する中で、西暦3000年の人口はわずか2,000人、日本人が「絶滅危惧種」に登録されかねないと述べています。
私が最重要課題としている少子超高齢社会・人口減少問題への特効薬は、残念ながらありません。政府の「異次元の少子化対策」、出産や育児への支援、女性や高齢者の就労促進、労働生産性の向上、コンパクトで効率的なまちづくりなど、全ての施策を投入して、「今ここにある危機」にあらがうことが肝要です。時間の猶予は、もはやありません。

※グラフ『社人研「日本の将来推計人口(令和5年推計)」より』は本誌をご覧ください。

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