●「平安」の価値
今年のNHK大河ドラマは、紫式部が主人公です。ご存じ、世界最古かつ最高峰の長編小説『源氏物語』の作者であり、平安京を舞台に活躍した人物です。そして、「平安」と名付けられた都の名からは、安らかで無事平穏を願う、時の為政者の強烈な祈りを感じ取ることができます。
令和6年能登半島地震に関し、本市は、輪島市と災害協定を結んでいるご縁から、独自の支援を続けています。その一環として、市内外から多額の募金がかない、3/27に輪島市長に目録の形で支援金を直接お渡しできました。繰り返し述べられた「感謝」という言葉を、善意をお寄せいただいた市民・企業・団体の皆さまにお伝えいたします。誠にありがとうございました。引き続き、寄付をはじめとする支援活動に取り組んでまいります。
私は平成23年6月に、名古屋鉄道の取締役総務部長に就任しました。東日本大震災が、その3カ月余り前に発生した年です。私の最初のミッションは、偶然にもBCP(事業継続計画)策定で、震災が社内に危機感をもたらしたことが背中を押し、個人的にも使命感を強く覚えました。
現在も、名鉄グループの総合災害対策訓練は、このBCPに沿って、年一回実施されています。当時、訓練レベルを飛躍的に向上させた自負はありましたが、万一のとき、本当にうまく運用できるのか、不安は常に付きまとっていました。
こうした経験を踏まえ、市長としての重要施策の一丁目一番地に「安全安心」を掲げています。市民の暮らしを守るため、本市の安寧を祈りつつ、かけがえのない「平安」な時にこそ、可能な限りの最適最善の備えに努めてまいります。
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