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[特集1] 生物多様性 “自然と共に生きる” ために私たちができること(1)

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愛知県岡崎市

生きものは、様々な環境に適応して進化し長い年月をかけて食べる、食べられるといった食物連鎖や、様々な材料として利用する、利用されるなどの関係を持ち、複雑に絡み合ったつながりを築き上げてきました。
私たち人間も大きな生態系の一員であり、他の生きものと共に生きています。
自然と共に生きているということを改めて認識し、岡崎の豊かな自然や生物多様性を守るために、できることから始めてみませんか?

■生物多様性とは?
『生きものたちの豊かな個性とつながり』のことです。
多くの種類の生きものが、様々な場所で、多様な個性を持ってバランスよく生態系を構成している状態のことを指します。
※生きものたちからすれば、住宅地も自然の一部

◇岡崎市の特徴
岡崎市は歴史と文化の街です。岡崎市が古くから栄えることができたのは、矢作川や乙川をはじめとした河川や、耕作が出来る平野、木材を調達できる里山があり、これらの多様な生態系が人々の暮らしを支える恵みをもたらしたからだといえます。

・岡崎市が全国の東限※である木
シロバイの花、シリブカガシ
・北山湿地が基準産地
トウカイハルリンドウ
※東限…日本列島の中で一番東側のこと

◇理想の状態
・多様な自然
多様な自然環境に応じた生きものや生態系の保全と再生が実現している状態
・豊かな暮らし
すべての産業活動において、生物多様性に配慮し、その恵みを将来にわたって利用できる豊かな暮らしが実現している状態
・次世代への継承
自然と共生する社会を、市民・事業者・行政が協力・協働して取り組んでいる状態

◇現状
岡崎市らしい昔ながらの自然環境がなくなりつつある。

里山が荒れ、田畑が減少し、生きものが減っている。

※このままだと…
生きものたちが絶滅し、自然の恵みがもたらす生態系サービスを受けられなくなる。

■どうして生きものたちが絶滅してしまうの?
人間の活動による影響が原因で、たくさんの生きものたちが絶滅の危機に瀕(ひん)しています。

1)人間活動や開発による影響
人が直接引き起こす生物多様性への悪影響です。開発による生態系の破壊が今も続いています。開発については、社会・経済の観点から避けられないものもありますが、岡崎市では、法令に基づき生態系に極力影響を与えないように配慮を行っています。
(生活環境等影響調査条例)

2)自然に対する人間の働きかけが減ることによる影響
かつて利用されていた里山が荒廃したことで、生きものが絶滅したり、逆に増えすぎたりして被害が生じています。

3)人が持ち込んだ外来種などによる影響
国内外に限らず他の地域から持ち込まれた外来種は地域固有の生態系を脅かしています。

4)地球温暖化による影響
現在、地球温暖化が生じていることには疑いの余地はありません。地球全体の平均気温が1.5~2.5℃上がると約20~30%もの動植物の絶滅リスクが高まるといわれています。

絶滅のスピードは、これらの影響がない時に比べて数百倍に加速しているともいわれ、現代は、既に、第6の大量絶滅期に突入しているのではともいわれています。
※恐竜が絶滅したのは第5の大量絶滅期

■REDLIST 岡崎市版レッドリスト
岡崎市版レッドリストとは、市内で絶滅の恐れがある生きものリストのこと。環境への配慮を促してもらえるようリストをホームページで公開しています。
岡崎市では、田畑や里山の生きものの多くが岡崎市版レッドリストに掲載されています。例えばトノサマガエル、ゲンゴロウ、ヘイケボタルなど昔よく見たのに…といった動物も、生息地の減少や生息環境の変化により今や絶滅危惧種となってしまっています。

■岡崎の生物多様性を守るために私たちは何ができる?
◆環境配慮行動を推進しよう!!
希少種の保護や外来種の駆除という具体的な行動ももちろん必要ですが、私たちが環境に配慮して行動することで、生物多様性を守ることが出来ます。

・地産地消、環境にやさしいオーガニック製品の選択→〔農地、里山の保全〕
・マイバッグを利用する。→プラスチックごみの削減→〔海洋生態系の保全〕
・公共交通機関を活用する。節電・節水する。→〔地球温暖化防止〕
・自然を汚さない。ごみは持ち帰る。→〔生態系の保全〕
これらは生物多様性を守ることのみならず、環境問題全てに関わることです。生物多様性は社会や経済の基盤であるともいわれています。生物多様性が揺らぐと、社会や経済の崩壊を招くことになります。

◆こんなときはどうしたらいい?
◇岡崎市で多く見られる外来種を見つけたら…
・オオキンケイギク→根こそぎ抜いて可燃ごみへ
・アカミミガメ→飼うのはOKですが、放すのは違法!捕獲した場合は、環境政策課に連絡
・アメリカザリガニ→飼うのはOKですが、放すのは違法!捕獲した場合は、殺処分後、可燃ごみへ
・アライグマ、ハクビシン→被害が出ないようにエサになるものを外に置かないように。
生活被害防止のため捕まえたい場合は外来害獣捕獲檻貸出制度を活用する。※詳しくは本紙二次元コードから
・セアカゴケグモ→市販の殺虫剤で駆除、周りに潜んでいないか確認、生息場所を環境政策課に連絡
・ブラックバス、ブルーギル→捕獲した場合は、殺処分後、可燃ごみへ

[注意] あやまった認識
飼いきれなくなってしまった生きものを「かわいそうだから」「自然に返そう」と、自然に放つことは、その生態系に計り知れない影響を及ぼす可能性があります。

◇獣に出会ってしまったら…
→近づかない、目をあわせない。
岡崎市は森林が約6割。森林荒廃が進み、イノシシ・サル・シカといった大型獣が山を下り、住宅地に迫ってきています。

◇獣の被害に遭わないために…
エサになるものを置かない。
草刈りなどをして身を潜める場所を作らない。

問合せ:環境政策課
【電話】23-6188【FAX】23-6536

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