火災や自然災害発生時のいざというときに地域のチカラになるのが消防団です。
そんな消防団が普段どのような活動をしているのか知らない人も多いのではないでしょうか?
今回の特集では、岩倉市消防団の活動を紹介します。
■消防団とは
消防団は、消防本部・消防署と同様に市町村の消防機関です。
消防本部・消防署に勤務する消防職員が専門の職業であるのに対し、消防団員は「自らの地域は自らで守る」という精神に基づき、普段はさまざまな仕事に就いている皆さんが災害時に現場へ駆け付け、消火活動などを行う非常勤特別職の地方公務員です。
▽主な活動内容
・火災発生時の消火活動
・災害発生時の救助活動や避難誘導
・夜間のパトロール
・市民への火災予防啓発活動
▽消防団の組織
岩倉市消防団は団長1人、副団長2人を始め、分団長、班長を含めた基本団員83人および機能別団員12人の総員98人(うち女性12人)で構成されています。
市内を4つの地域に分け、それぞれに詰め所機能を有した分団車庫を置いています。各分団車庫には、消防ポンプ自動車または小型動力ポンプ付積載車を置き、消防本部に置いてある団本部車両1台とともに、合計5台で運用しています。
■消防団員へのインタビュー
▽第2分団 堀魁斗さん(入団2年目)
Q.入団したきっかけは?
A.父が消防団に入っていてその格好いい姿を見て、幼いころから自分もやってみたいという思いがありました。社会人になりちょうど定員に空きが出たタイミングだったので、市のために貢献できたらという思いで入団しました。
Q.普段どのような活動をしていますか?
A.活動は月に3回、9が付く日に火事に備えた放水訓練や車両に乗って防火PRを行っています。
Q.一番印象に残っていることはなんですか?
A.昨年実際の火災現場に出動して、消火活動に関わったことです。実際の現場を見て驚きはしましたが、普段訓練でやっていたことを訓練通りスムーズにできました。皆で協力して消火活動にあたって、チームワークの大切さを改めて感じる出来事でした。
Q.将来どんな消防団員になりたいですか?
A.消防団は若い人が多いということはなく、私より10歳も20歳も上の人ばかりです。先輩方から学ぶことがまだまだ多いので、今はしっかり学んでいきたいです。そして今度は自分が新しい人にそれを伝えて、繋いで、市民の安全を守っていけたらと思っています。
▽機能別団員 若松美鈴さん 入団10年目(通算)
Q.入団したきっかけ?
A.マンションの役員の中で消防団員を出して欲しいという話から、私しかやれそうな人間がいないため入団しました。分団で7年間消防団として勤めましたが、力仕事が厳しくなってきたタイミングで一度退団しました。その後、機能別団員を創設する時に、また声がかかり再度入団しました。
Q.普段どのような活動をしていますか?
A.住宅用火災警報器の啓蒙活動として、チラシを配りました。それ以外には消防庁舎市民開放、ふれ愛まつり、普通救命講習での手伝い、それから出初式、観閲式にも出席します。
Q.家庭との両立はどうですか?
A.自分と家庭に無理がない範囲でやるならいいと夫には言われていました。実際には機能別団員はやれる時にやれる活動をすればいいので、子育て中の人でも出来ると思います。まだ活動もそんなに多くはないので、少しでも活動してくれる人だったら出来ると思います。
Q.女性が消防団に入ることは大変ですか?
A.誰が来ても大丈夫。分団に女性が入ってもおかしくないです。私も分団にいるころは火事の現場でホースを運んだり、後方支援をしていました。男女関係なく力がある人はある人なりに、ない人でもない人なりにやれることはあるので、興味がある人は入団してみるといいですよ。現に私は周りの人に助けられながら、今までやってこれました。
■消防団の活動
▽1月 出初式
1月初旬に行う仕事始めの行事です。
消防力を公開し、皆さんに火災予防に対する意識を持ってもらうことを目的に行っています。
▽1月 文化財防火訓練
文化財防火デーの時期に合わせて実施され、地元の人や消防署職員と協力し、火災発見から、通報、文化財の持ち出し、消火活動を一連の流れで訓練します。
▽7月 消防操法大会
迅速、確実かつ安全に行動するために定められた消防用機械器具の取扱いと操作の基本について、その技術を競うことで更に高めようと消防操法大会が開催されています。
5月ごろから訓練を行い7月の愛知県消防操法大会に出場しています。
▽9月 消防庁舎市民開放
機能別団員が消火器体験や、啓発活動などで消防職員とともに活動します。
消防職員だけでは手が足りないので、消防団員の協力が必要です。
▽10月 観閲式
消防団員の士気の高揚、団結力の強化を図るため、部隊訓練、資機材等を査閲します。
▽12月 年末夜警
火災の発生が増える年末に合わせ、消防団員が地域をパトロールするなどして防火啓発を行います。
■消防団はあなたのチカラを必要としています
入団を希望する人は加入している区の区長へ相談してください。機能別団員については問合先へ相談してください。
問合先:消防本部総務課総務グループ
【電話】37-5333
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