このコーナーでは、弥富市のまだまだ知られざる歴史について、弥富ふるさとガイドボランティアが紹介していきます。
◆銅造阿弥陀如来坐像(どうぞうあみだにょらいざぞう)
この仏像は本紙先月号で紹介した弥勒寺(みろくじ)の本尊です。明応9年(1500年)作、高さは約52cmの銅造で、愛知県の有形文化財に指定されています。
背面の銘文には、芝山郷(現在のあま市七宝町)弥勒寺の本尊であること、藤原宗次作であることなどが記されています。宗次は、梵鐘(ぼんしょう)や鰐口(わにぐち)などの鋳工として知られており、仏像専門家でない鋳工が作った仏像として貴重な作例です。同じ作者の仏像の例としては、稲沢市地蔵寺の金剛阿弥陀如来坐像(1506年作)があります。
宗次が作った梵鐘や鰐口は各地にいくつも残っています。
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