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自治体の皆さまへ

【特集2】多文化共生を考える(2)

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愛知県新城市

■ボーダーのないみなが安心して住めるまちへ
今回は、夢や目標を持ち、新城で充実した生活を送る皆さんにスポットを当て、お話をお伺いしてきました。勤労青少年ホーム内で多文化共生の拠点を目指してオープンした「Friend’s Café」の店長リベイロ・ジェシカさんとオーナーの田村純子(たむらじゅんこ)さん。市内カワイ製作所に勤務する技能実習生のアルビンさん(男性)とグレイスさん(女性)です。出身、言葉、文化は異なりますが、しんしろの地に足をつけ、しっかり地域に溶け込もうとしています。

◆~手作りの雰囲気が伝わるあたたかな空間~Friend’s Café
Q.Friend`s Café店長のリベイロ・ジェシカさん。ジェシカさんはどちらの出身ですか?
生まれたのはブラジルですが、赤ちゃんの時に日本に来ました。最初は3歳ぐらいまで大阪、その後新城に引っ越してきました。

Q.新城の印象を聞かせてください。
いいところは、新城のまち自体が落ち着いた印象、悪いところというと、何もないところかな。(笑)でも、幼い時は、市民プールもあって、豊川や豊橋の友達も一緒にプールに行ったりして楽しい思い出がたくさんあります。

○みんなの憩いの場所
Q.「Friend’s Café」を始めようとしたきっかけは?
もともと10年ぐらい前から母親の影響で、スイーツを作っていて、友だちや家族に振る舞っていました。そこから田村さんや皆さんに食べてもらう機会があって。皆さんがすごく褒めてくれて、「お店で出せるんじゃない?」って言ってくれてたんです。それがカフェをやってみようというきっかけでした。

Q.店をオープンした今のお気持ちをお願いします。
7月23日にオープンしてもうすぐ3カ月が経ちます。
嬉しいのは、日本人のお客様が本当にたくさん来てくださることです。
来店される70%が日本人で、市内のお年寄りも朝からモーニングに来てくださり、ポン・デ・ケージョ(チーズのパン)とコーヒーが丁度いいと評判なんです。お年寄りの方たちは、いろんなメニューにチャレンジしてくれるんですよ。
毎週土曜日の朝に市外から来てくださるお客様もいたりして。その方はラジオで聞いて知ったそうです。そうやって興味を持ってくださる方がたくさんいて本当に嬉しいです。
コミュニケーションカフェというか、いろんな人が気軽に集まることができる場所でありたいですね。

○まちの見守り役
Q.「こども110番の家」にも指定されたんですよね?
そうなんです。市内の外国人が経営しているお店でこども110番の家の登録店舗になったのは、Friend’s Cafeが最初です。ここがこども110番の家に登録されたことによって、市内の日本人の子どもはもちろん、言葉が分からない外国籍の子どもたちも安心して頼ることができるのではと期待しています。助けて欲しいときはもちろん、ただの雨宿りだって大歓迎です!
子どもたちにとって心強い存在でありたいですね。

○共生社会の第一歩に
Q.オーナーの田村さんは、新城市多文化共生協会の理事としても活躍されていますが、協会の趣旨を教えていただけますか?
多文化共生協会は今まで主流だった国際交流から一歩進んだ、共に暮らしていける「共生」できる場所を創っていくことを目指しています。どの国の方に対しても、同じ地域に住んでるからこそ同じ志を持ちながら役割分担して協力していける関係を築いていきたいですね。子どもたちは、小さい頃から外国籍の子と接していることが多く、ボーダーラインがないと思うんです。大人も線を引くことなく、これからも国籍問わず一緒に、私たちがそのボーダーを下げていってあげたいという気持ちで活動しています。

Q.お二人にとって、新城市の多文化共生社会の将来像を教えていただけますか?
子どもたちも言葉の壁があると同じ国同士で固まりがちだけど、そういうことがなく、いろんな国籍の方が同じ学校や職場で過ごしていける、言葉の壁を越えて、当たり前に「人と人」としておつきあいができる新城市になって欲しいですね。

◆市内の企業で大活躍!技能実習生にインタビュー
市内には、技能実習生として単身日本に来日し、企業で頑張っている外国人の方がたくさんいます。今回は、市内の企業「カワイ製作所」で働く技能実習生にインタビューしてきました!

○お二人はどちらから来日されましたか?
二人:フィリピンから来ました。

○日本とフィリピンで似ているところはありますか?
二人:全然違います。文化も食事も気候も全然違う。

○日本に来たきっかけは?
二人:働いてお金を稼ぎたいと思ったのがきっかけです。

○新城に来て住みやすいと感じることはありますか?
アルビンさん:静かで落ち着いているところです。
グレイスさん:優しい人がたくさんいるところです。

○日本人の友人はいますか?
二人:はい、います!

○お休みの日は何をしていますか?
アルビンさん:掃除したり、あとたくさん寝ます。(笑)
グレイスさん:家で料理をします。フィリピン料理です。

○それでは最後に、お二人の今後の目標を教えてください。
アルビンさん:お金を貯めたらフィリピンに帰って、自分でビジネスを始めたいです!
グレイスさん:私もお金を貯めて、フィリピンで食べ物のお店をやってみたいです!

市内で活躍される外国人市民の皆さんは、素敵な夢や目標を持ち、新城で充実した生活を送っていました。この他にも、市内にはたくさんの外国人の方が活躍しています。
市は、これからも彼らの活躍に注目し、日本人市民と分かち合い、地域社会とつながるしくみづくりに取り組んでいきます。

問合せ:市民自治推進課
【電話】23-7697

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