■フモトミズナラ(愛知県準絶滅危惧種)
フモトミズナラは東海地方と北関東に隔離分布するコナラ属の植物です。愛知県内では、尾張・西三河の東海層群や東三河の塩基性岩地帯や珪質片麻岩地帯などの丘陵地~低山地に生育します。愛知県の丘陵地を特徴付ける植物のひとつです。
本種はかつてはモンゴリナラと呼ばれていましたが、2006年、東京大学の大場秀章(おおばひであき)教授はコナラの亜種であるとしてフモトミズナラと名付けました。これに異を唱える研究者もおり、愛知教育大学の芹沢俊介(せりざわしゅんすけ)教授はミズナラの変種であるとしました。幹、葉、堅果(けんか)(どんぐり)など特徴を見ていくとコナラ、ミズナラ、カシワそれぞれに似る部分があり、分類には諸説あります。
鳳来寺山自然科学博物館で開催中の秋・冬の特別展「どんぐり展」では、貴重なフモトミズナラのどんぐりを展示しています。ずんぐりとしており、殻斗(かくと)(いわゆるどんぐりの帽子やパンツなどと呼ばれる部分)はゴツゴツとして特徴的な見た目をしています。令和7年1月6日(月)まで展示しています。
問合せ:鳳来寺山自然科学博物館
【電話】35-1001
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