2024年の世界幸福度ランキングで、日本は143か国中の51位でした。このランキングは、2012年から国連の関連機関が毎年発表しているものです。調査方法は、各国約1,000人に、最近の生活に対する総合的な満足度を「最悪の生活」は0点、「最高の生活」は10点として11段階で回答してもらい、過去3年間の平均値をスコアとしてランク付けします。日本のスコアは6.06でしたが、1位のフィンランドは、7.741でした。日本は調査開始以来50位前後で概ね横ばいとなっています。
日本国内でも内閣府が国民の満足度(well-being)の動向を知るために、毎年約10,000人を対象とした「満足度・生活の質に関する調査」をインターネットで実施し、世界幸福度ランキングと同様に、0~10までの自己評価を集計しています。2024年の結果では、全体のスコアは5.89で、年代別では、65歳以上の高齢層が6.61、40~64歳のミドル層が5.57、15~39歳の若年層が5.89でした。高齢層の生活満足度は比較的高く喜ばしいですが、ミドル層が最も低くなっているところに今後の課題が見えてきます。40~64歳が、ストレス過多で現在の生活に満足していないのかもしれません。高齢層に向かうミドル層が元気になるための知恵も必要です。
文責:名古屋大学大学院 医学系研究科 人間拡張・手の外科学 教授 山本美知郎
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