少子高齢化や都市の経営資源不足は、日本の地方都市が抱える喫緊の課題であり、ゆくゆくは日本全体の課題でもあります。
東京都在住者を対象とした調査では、約35%の20代の若者が地方移住に関心を持っており、また、約50%の学生が働く場所が自由になった際、東京以外での居住を希望しています。
一方で、地方が抱える「3つの“不”(不便・不安・不利)」が地方創生を阻害しています。小規模地方都市(5万人以下の1191市町村)は、大規模都市(100万人以上の12市)と比較すると、商業事業率は8分の1、医師の比率と教師の比率は2分の1、自家用車依存率は3.5倍であり、「就業機会」「医療福祉」「教育」「移動手段」の不足が「3つの“不”」の要因であることが読み取れます。
国は、デジタル田園都市国家構想を掲げ、デジタル活用による地方の「3つの“不”」の解消を推奨しており、様々な社会課題に直面する地方にこそデジタル技術を活用するニーズがあると提唱しています。小規模地方都市である新城市の総合計画に掲げる将来像「つながる力・豊かさ開拓・山の湊しんしろ」に向けた取り組みを一緒に推進できたらと思います。
※デジタル田園都市国家構想
基本方針2022(内閣府)から引用
東京一極集中の是正方策について2022(国土交通省)から引用
一部名古屋大学独自調査含む
文責 名古屋大学 未来社会創造機構 特任准教授 吉川 正
問合せ:総合政策課
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