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再発見!わがまちの文化財・施設紹介 vol 219

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愛知県新城市

■鳳来寺山とコケ植物
鳳来寺山は、国指定の名勝および天然記念物として、古くから自然が大切に守られています。渓流沿いの林内では多くのコケ植物が生育しており、景観が大変美しい場所が残されています。
鳳来寺山の表参道登り口一帯は2007年に日本蘚苔類学会によって「日本の貴重なコケの森」に選定されています。選定範囲では、ヤマトハクチョウゴケやコバノイクビゴケ、タチチョウチンゴケ、クマノゴケ、キブネゴケといった全国的にも希少な種の生育が確認されています。しかし、自然環境の変化により、タチチョウチンゴケとキブネゴケは鳳来寺山で絶滅した可能性があると報告されています。
また、表参道の登り口では、常緑樹やシダ植物の葉の表面にカビのような微小なコケ植物を見ることができます。このカビゴケに鼻を近付けて嗅いでみるとツンと鼻をつくような臭いがします。この臭いは塩水や酒で洗いながら熟成させたウォッシュチーズの臭いに例えられます。この臭いを覚えると、近くにカビゴケが生育しているかどうか感じ取れるようになります。
カビゴケのように他の植物の葉の上に生えるコケ植物は環境の変化に敏感な種が多く、全国的に数を減らしています。表参道がいつまでもウォッシュチーズの臭いで充満してほしいと願うばかりです。

問合せ:鳳来寺山自然科学博物館
【電話】35-1001

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