春日井郷土史研究会 髙橋
◆長筬(ながおさ)
長筬は、現在の東神明町1丁目から不二町3丁目にかけてあった字名です。長筬は、水路で囲まれた土地区画が長方形で、その区画が「筬(※1)」に似ていることからそう呼ばれるようになったと思われます。
また、大留町にあった中筬(なかおさ)も元は長筬(ながおさ)ではなかったかと思われます。
長筬や中筬をはじめ、高蔵寺ニュータウンの丘陵と内津川、庄内川に挟まれた水田地区一帯では、土地区画整理が行われる前まで東西と南北の直線で区画された土地が至るところに見られ、三ノ坪・黒坪・北ノ坪・堂ノ坪という地名もあることから、条里制(※2)の名残りともいわれてきました。
※1 機(はた)織り機の部品で長方形の木枠に竹ベラを櫛(くし)状に組み、隙間にタテ糸を通して使うもの
※2 1町(約109m)四方の区画を1坪とし、坪を南北に6つ並べて1条、東西に6つ並べて1里とする古代の土地区画制度
長筬:東神明町1から不二町3(※詳しくは本紙参照)
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