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[特集]身近な医療のパートナー かかりつけ医・歯科医・薬剤師(2)

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愛知県春日井市

◆(対談)市民の健康を一緒に守る 医師・歯科医師・薬剤師
市医師会・市歯科医師会・市薬剤師会の各会長に、実際にかかりつけ医・歯科医・薬剤師として日頃から患者さんの健康をサポートしている立場から、市民の皆さんがかかりつけ医などをもつ際のアドバイスなどを伺いました。

・市歯科医師会 川口剛 会長
・市医師会 前田誠司 会長
・市薬剤師会 林きよみ 会長

◇それぞれの立場から、かかりつけ医などの役割について教えていただけますか。
(前田会長)かかりつけ医は自分で選択するものです。また、自由に変更することもできます。自分が信頼できると思った医師であれば、「かかりつけ医」と呼んで差し支えありません。
また、かかりつけ医は一人に決める必要はなく、複数の診療科に通院していれば、それぞれの医師をかかりつけ医と呼ぶことができます。
かかりつけ医をもつことで日頃の皆さんの健康状態を知ってもらうことができ、症状に応じた専門医への紹介がスムーズになって、病気の予防や早期発見・早期治療につながります。
(川口会長)かかりつけ歯科医は、乳幼児期から高齢期までのライフステージに応じた歯科医療や予防、指導を行います。お口の健康は全身の健康に影響するので、生涯にわたりお口の機能を守るお手伝いをします。
また、多職種と連携を取り、訪問診療も行うほか、健診や保健活動も行います。かかりつけ歯科医として歯科から健康への総合案内所のような役割ができればと考えています。
(林会長)薬局は医療機関の近くにある事が多いので、受診ごとにその近くの薬局を利用する、という人は多いのですが、自分のことを良く理解してくれて信頼のおける薬剤師がいる薬局でお薬を受け取る方が、より安心して医療を受けることができます。
治療の要である薬の効果を最大限、副作用を最小限にするために、患者さん自身の情報や過去の履歴なども活用して判断し、お薬の効能や使い方をしっかり理解していただくために説明をしながら薬剤師はお薬をお渡ししていますので、かかりつけ薬剤師は重要です。

◇かかりつけ医などをまだもっていない人に、もつきっかけになるアドバイスをいただけますか。
(前田会長)ご自身が病気になった時や健康診断、予防接種などで診療所を受診した際、またはご家族の付き添いで受診した時などに、その診療所の医師との会話から信頼できそうな医師か、いろいろ相談できそうな医師かを考えて、自分のかかりつけ医としてふさわしいかどうかを判断して頂ければよいと思います。かかりつけ医を選ぶ上では、相性が良いということが最も重要です。
(川口会長)市では妊産婦歯科健診、すこやか歯科健診、後期高齢者歯科健診など多くの歯科健診を実施していますので、これらを利用し、歯科医院を受診してみてください。そして、日頃から気になっている事を相談してみることで、信頼できる先生かどうかわかると思います。虫歯や歯周病などお口の病気は、症状が出るころには重症化していることが多いので、健診をきっかけにかかりつけ歯科医を見つけるのもよい方法だと思います。
(林会長)薬局を1か所にまとめることで、複数の医療機関から同じ薬が処方されていることに気付いたり、お薬の相互作用や患者さんが忘れていたアレルギーなどに気付いたりすることができます。処方箋の薬だけでなく、市販のお薬や健康食品も患者さんに合わせたものをお勧めすることができます。また、顔なじみのある薬剤師がいれば、気軽に薬や健康についての相談をすることができますので、かかりつけ薬局を決めてみてはいかがでしょうか。

◇最後に、市民の皆さんへメッセージをお願いします。
(前田会長)自分のかかりつけ医を決めて、同じ診療所を受診するようにすると、その診療所のカルテに自分の医療データが蓄積されます。また、自分の人となりや、抱えている事柄などの背景がその診療所の医師に分かるようになります。このことが、早期の診断や治療を可能にして、医療事故などを無くすことにつながります。
ご近所のお医者さんの中で、信頼ができて話しやすい先生がいたら、その先生を「かかりつけ医」と決めて、問題が無ければなるべくその先生の診療所を受診していただきたいと思います。
(川口会長)「うちの子歯の数が足りない?」「転んで歯が抜けちゃった」「お口にできものができた」「最近食事に時間がかかる」「おいしく食べられない」「なぜか時々むせる」など、こんな時にかかりつけ歯科医がいればとっても便利です。なんでも解決できるわけではなくても、解決する方法を考えて教えてくれます。
どんな事でも早めの対応が大切です。かかりつけ歯科医を上手に利用し、自身や家族のお口の健康を維持してください。
(林会長)薬局は地域に開かれた場所であり、まちの保健室のような役割を担っています。かかりつけ薬局なら処方箋が無くても立ち寄っていただき、いつでも健康・病気・介護などの相談をしていただいて構いません。
また、世の中にあふれる健康情報に振り回されそうになった時にも、ぜひ、かかりつけ薬剤師を頼ってみてください。

◆安心して自宅で過ごすための「在宅医療」
病気やケガなど、さまざまな理由により医療の継続が必要で、通院が困難となった人でも、「在宅医療」を受けることで、住み慣れた自宅で安心して療養生活を送ることができます。日頃から自分の健康状態を把握してくれる、身近で頼りになるかかりつけ医・歯科医・薬剤師をもっていると、在宅医療を考えるときに相談しやすくなります。

問い合わせ:健康増進課
【電話】85-6167

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