■災害とオートバイ
皆さんの近くにオートバイや自転車はありますか?1995年の「阪神淡路大震災」では、オートバイが災害時に有効であることが実感されました。テレビに映る高速道路の崩壊や炎上する街は、現実とは思えない光景でした。消防士が呆然と立ち尽くし、水を送れという指示が届かない中、都市の脆さを思い知らされました。
災害が落ち着いた後、救援物資の輸送が課題となり、スーパーカブが活躍しました。大きな荷台と優れた燃費を持つカブは、被災地で18リットルのポリタンクを積んで運搬されました。また、明石市にある大手バイクメーカーのテストライダーが救援物資の輸送や連絡に貢献したと言われています。オートバイは、車が入れない場所でも移動でき、大阪から神戸まで車で16時間かかるところを、バイクはわずか2時間で移動できたというエピソードもあります。
以降、オートバイを活用する団体や自治体が増え、消防活動用オートバイも全国に配備されています。東栄町でも、土砂崩れで道路が分断されても、オートバイが役立つかもしれません。倉庫や車庫にオートバイがあれば、災害に備えて点検整備してみてはいかがでしょうか。
防災士 三﨑順一
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