◆今の学校給食を教えて!
日々、東浦の学校給食に携わる給食主任の先生と栄養教諭の先生に、献立のヒミツや、今の学校給食について聞きました
・栄養教諭 小田 敦子さん
好きな給食メニュー:豚汁
・北部中学校 給食主任 稲垣 惠子さん
好きな給食メニュー:やきそば
《Q》給食の献立を考えるとき、意識していることは何ですか?
《A》小田:たくさんあります!限られた予算の範囲内で、栄養バランス、味付けや食感、調理方法、いろどりのほか、子どもたちの好みや旬の食材、食文化、地産地消などを考えながら献立を作成しています。また、食育の授業との関連も考慮します。そして、もちろん「おいしさ」も大切です。おいしくなければ食べてもらえないので、給食の時間はいつもドキドキしています。
《Q》コロナ前とコロナ後に給食の変化はあった?
《A》稲垣:コロナ前は、給食の時間になると、隣の人と机を向かい合わせてグループをつくり、クラスメイトとの会話を楽しみながら食べていました。コロナ禍になると、その様子は一変。誰とも会話せず、授業と同じ机の向きで給食を食べることとなりました。コロナの行動制限が解除されても、すぐにコロナ前の給食の様子に戻ったわけではありません。北部中学校では、今年の4月から、コロナ前の給食の実施方法に戻りました。でも、生徒の様子を見ている限り、完全にコロナ前のような雰囲気には戻ってないと感じています。一言も喋らない習慣から、会話を楽しんで食べる急な方向転換には、なかなか慣れないのではないでしょうか。北部中学校の場合、食べる向きを担任と相談して自分たちで決めてよいとしているので、学校全体で見ると、グループになる生徒もいれば、授業と同じ向きで食べる生徒もいます。コロナによる給食への影響が、食べ方のスタイルの違いに表れていると思います。
《Q》給食も物価高騰の影響は受けている?
《A》小田:ほとんどの食材が値上がりしています。毎月、限られた予算の中でやりくりしなければならないので、その時々でどんな食材が手に入りやすいかを調べて、献立を考えています。食材が手に入りにくい理由は物価高騰以外にも、天候不順や魚の不漁などの影響もあります。
《Q》給食は昔と今で変わったところはありますか?
《A》稲垣:時代とともに、学校給食の指導方針も変わってきました。以前は「残菜目標0!学校給食は残さず食べよう」という方針だったけれど、今は「自分が食べられる量を、自分で考えて食べる」という傾向が強いと思います。ただ、成長期に必要な栄養を考えて作られた給食なので、今でもたくさん食べてほしいという気持ちは変わりません。無理をしない範囲で食べてみようという声掛けをどのようにするか模索しているところです。また、食育の授業などを通してどうしたら自分から食べてみよう!と思ってもらえるのかも日々考えています。
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