アートやスポーツを通じて障がいがある人への理解を深めよう
町内には、独自の視点を生かしたアート作品を手がけたり、特性にあわせたスポーツを楽しんだりする人たちがいます。
この機会に、アートやパラスポーツに触れてみませんか。
■(?)障がい者週間とは
障がい者週間は、平成16年6月の障害者基本法の改正により設定されました。国民に障がい者福祉についての関心と理解を広めるとともに、障がい者が社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることが目的であり、従来の「障がい者の日」に代わるものです。「障がい者週間」の期間は、毎年12月3日から9日までの1週間です。
■絵画の展示
12月6日から下記の2か所で障がいのある人が描いた絵画の展示を行います。ピュアな表現力や鮮やかな色彩を楽しみに、ぜひ足を運んでみてください。作品はそれぞれの施設に分けて展示し、期間の途中で入れ替える予定です。
▽東郷町役場1階 会計課前
令和6年12月6日(金)~27日(金)(土日祝日除く)
▽ららぽーと愛知東郷 LivR TOGO内
令和6年12月6日(金)~20日(金)
■社会福祉協議会イベントインフォメーション
障がい者関係の団体として、東郷町身体障害者福祉協議会、東郷町にじいろの会(知的・発達障害)、障害者団体連絡会なども活動しています。また、このほかにも各種ボランティアやボッチャの出前講座もあります。活動にご興味を持った人は、東郷町社会福祉協議会(【電話】0561-37-5411)へお問い合わせください。
▽[Event1]点とうむし(点訳ボランティア)
日時:毎月第2・4木曜日午前10時~正午
活動内容:小説を点字に翻訳して図書館に寄贈したり、小中学生への福祉実践教室で点字を教えたりしています。
▽[Event2]ボッチャ出前講座
日時:平日午前10時~午後3時(約30分~1時間程度)
対象:東郷町内で活動する団体(5人以上で構成)
活動内容:ボッチャについて、ボランティアがわかりやすく説明します。
▽[Event3]東郷町ボランティアセンター
ボランティアセンターでは、「ボランティアをしたい人」と「ボランティアにきてほしい人」をつなぐコーディネートをしています。登録すると、各種イベントや講座の情報が取得できますので、興味のある人は是非二次元コードからご登録ください。
■パラスポーツに打ち込む姿から、何かを感じてもらえたら…伝えたい!パラスポーツの魅力
河本圭亮(かわもとけいすけ)選手(25歳)
4歳頃に進行性筋ジストロフィー症を発症。その後ボッチャを始める。東京2020パラリンピックのペア戦で銀メダルを獲得。
●勝敗は最後の1球までわからない!障がいの有無に関わらず楽しめるボッチャ
▽ボッチャとの出会いと今後の目標
ボッチャの選手として2016年に国際大会にデビューし、2017年から2019年まで日本選手権を3連覇。東京2020パラリンピックでは、男女混合のペア戦で銀メダルを獲得しました。ボッチャとの出会いは小学2年生の時。愛知県筋ジストロフィー協会によるイベントでの体験を機に、同じ病気のお兄さんたちと一緒に始めました。翌年の愛知県大会の初戦で敗退し、悔しい思いをしたことから、競技として本格的に取り組み始めました。
ジャックボールと呼ばれる目標球に、自分のカラーボールを近づけるボッチャ。その魅力は、老若男女、年齢や障がいの有無に関わらず、誰とでもコミュニケーションをとって楽しめるところです。競技としての面白みは、ボールの配置などの駆け引きがあり、最後の1球まで勝敗がわからないことです。
パラスポーツのボッチャには、障がいの程度によってBC1〜BC4のクラス分けがあります。私はBC4のクラスで競技を始め、高校1年生ごろからBC3のクラスに所属しています。年齢が上がると戦略を練るのがうまくなり、高校を卒業してからは結果に繋がるようになりました。
BC3のクラスでは「ランプ」と呼ばれるボールを転がす道具を使います。高さを調節してボールのスピードを速くしたり、遠い距離を狙ったりすることができます。技術や戦略だけではなく、当日の湿気や床材といった些細な条件にも勝敗が左右されるので奥が深いです。
コロナ禍で延期が続き、開催が危ぶまれた東京2020パラリンピックに出場できた時は嬉しかったです。日本代表チームは、個人と団体で金・銀・銅メダルを取り、その後ボッチャが注目されるきっかけをつくりました。私は今、2028年のロサンゼルスパラリンピックを目指して頑張っています。
▽障がい者週間を機に
読者の皆さんへ伝えたいのは、いろいろな障がいを知り、障がいを持った人への理解を深めてほしいということです。
私個人としては、スポーツをしている姿を皆さんに見てもらい、「感動した」「会ってみたい」など、何か心に残るものがあればいいなと考えています。2022年からは名古屋市のトランコム株式会社にアスリート雇用で採用していただき、平日は毎日、東郷町のいこまい館や総合体育館、名古屋市内各地などで練習しています。サポートしてくれる人たちの分まで良い成績を残したいと思っています。ぜひ応援してください!
▽河本選手のある1日
07:00 起床、朝食
・風邪などを引かないよう、朝のうがい・手洗い・歯磨きは欠かさない
10:00 午前の練習
・ボールを転がして距離感を測るなど、精度を高める練習をメインで行う
12:00 昼食、休憩
13:00 午後の練習
・ボッチャチーム「ビーレックス」の仲間と一緒に練習することも
18:00 帰宅
・夕飯や入浴を済ませる
20:00 パソコンで作業
・次回出場する大会などについて連絡
・国際大会の動画などを見て研究
23:00 就寝
・呼吸器などの準備をして就寝
問い合わせ:福祉課
【電話】0561-56-0732
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