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【特集】いこいこ!憩いのサロン ーいこいこ!憩いのサロンー(1)

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愛知県武豊町

■祝15周年 武豊町憩いのサロン
憩いのサロンとは、すべての高齢者を対象とした、楽しく無理なく介護予防ができる場所です。平成19年に町内に3か所開所し、今では町内14か所で開催しています。多いときには1会場の参加者が50人を超える会場もあり、町の高齢者の1割以上が参加する、町の介護予防事業の目玉になりました。活動としては、健康体操や脳トレ、ゲーム、また、季節に合わせた行事として、豆まきや盆踊り等を行っています。
憩いのサロンは、構想当時から地域住民主体の企画運営を目指してきたことで、ただ人が集まる場所を作るのではなく、サロンを通じて住民と行政が協働で「まちづくり」を行ってきました。15年経った現在でも、住民ボランティアの方々が企画運営の中心を担っています。
今回は、そんな活気あふれるサロンについてご紹介します。少しでも興味をもっていただいた人は、ぜひ一度ご参加ください。

▽15周年記念誌を作成しました
役場福祉課・武豊町包括支援センターで配付中。
※数に限りがあります

◆インタビュー・専門家の声
◇名古屋女子大学 医療科学部 竹田徳則(たけだとくのり)教授
◎サロンに行くと健康になる?
武豊町では地域住民が運営する「憩いのサロン」に参加することで、介護が必要な状態や認知症になるリスクが低く、健康で長寿を保つ確率が高まることが示されています。武豊町の取り組みは介護予防の分野では先駆的な事例として全国で紹介されています。
では、なぜサロンに参加すると健康な状態を保つのに役立つのでしょうか。これまでの調査では、サロン参加者の6割以上が、友人知人と会えたり新たな仲間を作ったり、楽しくおしゃべりしたり、健康に関するよい情報を得られると回答しています。サロン参加が直接のきっかけで新たに会や組織に参加するようになった人は半数、さらに、気持ちが明るくなったり幸せを感じるようになった人、参加者同士が困りごとを支援し合うようになったと感じる人はそれぞれ7割以上にのぼりました。

◎人とのつながりがポイントに
サロン参加によって心理的充実感や社会的なつながりが豊かとなり、これが健康を保持・向上させる要因になっていると考えられます。さらにボランティアのような社会的役割を果たすことが、健康を2倍に維持することが確認されています。本当に?と思われるサロン未参加の方には、お試しでサロンへの参加やボランティアをお勧めします!

◇千葉大学 予防医学センター 近藤克則(こんどうかつのり)教授
◎全国でも注目される取組
社会参加や人々との交流が、健康維持・向上につながると、今では多くの人が知っています。しかし、武豊町で「憩いのサロン事業」を立ち上げた2007年頃には、まだ仮説でした。ボランティアのみなさんと話し合いを重ね、2007年に3か所で始めたサロンは、ボランティアのみなさんの奮闘により14か所に増えました。
その結果、武豊町の高齢者の1割を超える人が参加するようになり、後期高齢者の要介護認定率は、2014・2015年の27・5%から2020年には21・7%へ5.8%ポイント、人数にして約300人分も減りました。
日本全体の介護サービスを使っている人の平均額は207万円(2020年)ですから年間約6億円も介護費用が抑制できた計算になります。武豊町での取り組みとその成果は、国が介護予防施策を進める上で貴重な資料になっています。

〇要介護(要支援)認定率ー全国・愛知県・武豊町の後期高齢者
(厚生労働省ホームページ介護保険事業状況報告月報(暫定版)各年9月報(2020年のみ7月報告)から作成

問合せ:役場福祉課

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