◆今月の農産物 知多牛
知多半島に酪農が導入されたのは、明治14年頃です。そのあと乳牛の飼育は盛んになり、知多半島は一時、酪農農家一戸あたりの飼育頭数が日本一を誇る酪農王国へと発展しました。また、日本の食文化の発展とともに肉牛の飼育が増加し、平成30年4月には、一定の基準を満たした出荷牛が「知多牛」としてブラント化されることとなりました。「味は贅沢に、価格は手頃に」をコンセプトに作られ、今ではスーパー等で手頃に購入できるようになりました。
知多牛には「響(ひびき)」と「誉(ほまれ)」の2ブランドあることをご存じですか?知多牛「響」は肥育期間が出荷月齢22か月齢以上で、知多半島において1年以上肥育された交雑種の肉牛です。ほど良くやわらかな肉質は、国産牛ならではの甘みを持ち手ごろな価格にして「心に響く上質な味わい」。知多牛「誉」は肥育期間が出荷月齢24か月齢以上で、知多半島において1年以上肥育された黒毛和牛です。やわらかな肉質はほど良い甘さの脂肪をバランスよく持ち、「誉れ高き黒毛和牛の味わい」です。皮膚の老化を防いだり、柔らかくするオレイン酸やパルミトレイン酸を豊富に含む、知多半島を代表するご当地農産物である知多牛。生産者が愛情込めて肥育、出荷した知多牛をぜひご賞味ください。
▽石川牧場 石川健一(いしかわけんいち)さん(2代目)・石川貴大(いしかわたかひろ)さん(3代目)
先代の時は中狭で酪農業をやっていて、昭和51年頃から北部地区で乳肉複合経営(酪農・肥育)を始め、平成7年からは肉用の牛のみを飼育する肥育業を行っています。現在268頭の牛を肥育しており、すべて交雑種の知多牛「響」となります。
肥育をする上で、毎日掃除をこまめに行い、臭いの抑制や牛のストレス軽減に努めています。知多牛の出荷は22か月~24か月齢で出荷するのが一般的ですが、うちの牧場では25~26か月齢で出荷します。そうすることで肉質の締りや霜降りの割合が増え、脂のノリが違うためです。
消費者のみなさまには、適度な霜降りとしっかりした味わいの赤肉を堪能して頂きたいです。また、知多牛を知ってもらい、「国産牛」としてではなく「知多牛」としてぜひ召し上がって頂きたいです!
<この記事についてアンケートにご協力ください。>