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自治体の皆さまへ

〔院長コラム〕一緒に考えましょう 健康のこと 医療のこと(90)

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愛知県津島市

市民病院 院長
川井 覚

■健診のすすめ
「健診」と「検診」の違いをご存じでしょうか?
「健診」とは、健康状態を診査し、病気を予防するための検査のことです。会社で行う定期健診や、学校での健康診断、年齢による特定健康診査などが含まれます。肥満やメタボリックシンドロームはないか、血圧は正常の範囲内かなど、体の全体的なチェックとともに、生活習慣を見直すことが目的です。
一方「検診」は、特定の病気があるかどうか調べるもので、胃がん・大腸がん・乳がんなどのがん検診や歯科検診などがあり、体全体ではなく特定の臓器を検査します。また、健診と同意義で用いられる「人間ドック」は健診+αのイメージで、自治体や職場で実施される健診よりも検査項目が多いため、一般的な健診だけでは発見の難しい病気に気づくことができる可能性があります。人間ドックは基本的には精密な健康診断とされますが、オプションでスクリーニング検査を行う場合は検診であるとも言えます。
自分は健康だと思っておられるみなさんに、異常を感じていないときにこそ受けてほしいのが健診です。普段から食事・減酒・禁煙・運動など、健康のために意識して取り組んでいることがあるかと思いますが、毎年健診を受けていれば、過去の健診結果の推移をみることで、その取り組みを多角的に評価できますし、病気になるずっと前段階で予防策をとることが可能になります。
健診や人間ドックを受けていない理由として「忙しくてなかなか時間がとれない」「健診は費用がかかるし面倒だ」などの声を聴きますが、毎年健診を受けていれば、症状が出にくい病気を早期発見・早期治療することができ、長期に及ぶ通院や入院治療が回避されることで、貴重な時間やお金を費やさなくて済むことにも繋がります。
健康は、幸せな人生を送るために、幸せを感じる大切な要素とされています。健診を受けたことのない方は、まずは健診を受けて病気の芽を早期発見することで、幸せな人生をすごせるよう一歩を踏み出してみましょう。

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