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〔連載コーナー〕歴史探訪クラブ 其の236

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愛知県田原市

■東郷平八郎揮毫(きごう)(※)の石碑
市内には石碑がいくつもありますが、今回は東郷平八郎の石碑を紹介します。
東郷平八郎(1848~1934)は薩摩藩士の子として鹿児島県に生まれました。最も有名な功績としては、1905(明治38)年、日露戦争における日本海海戦での勝利でしょう。連合艦隊司令長官として日本艦隊を指揮し、世界屈指の戦力を誇っていたロシアのバルチック艦隊を破り、東郷は国民的英雄となりました。
今回は、市内にある東郷平八郎揮毫の石碑を2カ所紹介します。
1つ目は池ノ原公園内にある石碑です。崋山会設立準備事業のひとつとして、日本海海戦の4年後、1909(明治42)年に建てられました。「崋山先生玉砕之跡伯爵東郷平八郎書」と刻まれており、初代の崋山銅像よりも古くに建てられ、池ノ原公園にある文化財のなかでは最も古いものです。
2つ目は巴江神社にあります。石碑の裏の銘文から、水藤茂三氏による寄付によって、1933(昭和8)年8月に建てられたことがわかります。1913(大正2)年に東郷は元帥の称号が与えられたため、石碑には「元帥伯爵東郷平八郎書」と刻まれています。
これらが建てられた理由として、東郷が国民から英雄視されたことが挙げられます。また、東郷自身が書道家の一面もあり、日本各地の神社などに揮毫を行っていました。
石碑は記念碑として建てられることが多く、よく観察すると、刻まれた文字は有名な人物による揮毫かもしれません。
※揮毫:毫は筆のこと。文字や絵を筆でかくこと。
(学芸員 三宅良宜)

問い合わせ:
文化財課(博物館)【電話】22-1720
吉胡貝塚資料館【電話】22-8060
渥美郷土資料館【電話】33-1127

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