■江崎邦助巡査と妻・じうを偲んで
明治19年、大阪から渥美郡へも広がったコレラの防疫に従事していた職務の最中、自らも感染し生涯を閉じた警察官がいました。
当時はコレラに関する知識がなく、感染対策の消毒や検診を不安がり抵抗する人が多くいました。それでも江崎巡査は住民の説得を続け、医師とともに感染拡大を防ぎました。
しかし、田原分署への帰路に発病し市街地への感染を危惧し、同僚に職務を託し加治の小屋に留まりました。そこで25歳の命を、看病の妻も夫を追うように19歳の命を落としました。
コロナ禍を経た今こそ、あらためて江崎巡査の人となりと功績に思いを深くします。
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