今回は、知立の伝統的な祭礼「秋葉まつり」の今年の当番町である宝町の祭礼惣代に取材しました。
■秋葉まつり
秋葉まつりは、市内6町(山町、山屋敷町、中新町、本町、西町、宝町)が参加する祭礼です。日中は各町の若衆が3人1組で玉箱を担いで各町内を練り歩く玉箱巡行を行い、夕方に6町が知立神社に宮入して、手筒花火を奉納します。毎年多くの市民が訪れる秋の風物詩です。
■宝町祭礼惣代に聞きました!
Q 練り歩きの際に意識していることはありますか?
A.御祝儀へのお礼の気持ちを込めて町を練り歩きます。皆さんにより長く楽しんでもらう工夫として、斜めに跳びながら練り歩きを行うことを意識しており、周りの観客に突っ込むように寄ったりして、楽しんでもらえるようにしています。
Q 毎年楽しみなことはありますか?
A.知立では祭り当日までの約1か月間、宿に詰める珍しい習慣があります。その間に地域の人と会うことや話ができることも楽しみではありますが、一番は祭りならではの世代間交流が行えることです。大変なこともありますが、祭りは見るものじゃなくてやるものだと思います。本番を終えた際の達成感はやった人でないと味わうことができません。そのために1か月間頑張っています。
Q 秋葉まつりを継続していくうえでの難しさや悩みはありますか?
A.趣味の多様化による後継者不足が悩みです。町内の人のみでは組織できず、町外や市外の人も入れて組織しなければ維持できない町もあるのが現状です。また、世代間交流によって、変えても良いところと、変えてはいけないところを互いに理解し、継続していくための後継者育成をしながらまとめていくことの難しさも悩みです。
Q 今後の願いや期待はありますか
A.祭りを通じた町内コミュニティーや世代を超えた交流は、地域での結束がうまれ、災害等が発生した時にも役立ちます。これらのことは祭りのよさのひとつだと思うので、大変なことや時にはめんどくさいことも多少ありますが、今後も残していきたい・ぜひ残して欲しいなと期待しています。
▼編集後記
取材の中で、祭りは地域コミュニティーを継続させる役目があるという言葉が印象に残りました。いずれ起こるであろう大地震や最近の異常気象など、もしもの時のためにも祭りは重要なのだと学び、よく言われる文化の面だけではなく、防災の面からも祭りの大切さを感じました。
■愛Pとは?
愛知大学の学生サークルです。主な活動として、オープンキャンパスで愛知大学生の生活を紹介する独自の運営や来てくださった人にご案内を行っています。活動を通じて、愛知大学の魅力を学生目線で発信している広報サークルです。このコーナーでは、学生らしい視点でイベントや地域の人たちを取材し、知立市の魅力を新発見、再発見したものを伝えていただきます。
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