■サメのはなし
皆さんは、サメと聞くと人を襲うという怖くて、凶暴なイメージを持っている人が多いと思います。確かにサメに襲われ大けがをしたり、時には死に至る事故もあります。世界中には550種類ほどのサメがいますが、その中で人に危害を加えた記録があるサメは30種類ほどで、全体の5.5%にも満たない割合です。
海浜水族館では、3種類のサメの展示を行っていますが、どのサメもおとなしく、人に危害を加えるサメはいません。展示しているのは、「ドチザメ」「トラザメ」「ナヌカザメ」です。
さて、サメは魚類の中では珍しく全身を固い皮膚で覆われています。普通の魚は固いうろこで、体を守る働きがあります。うろこは、魚が大きくなるにつれて1枚1枚(骨鱗(こつりん))が大きくなります。ところが、サメは体が大きくなるにつれて、うろこ(楯鱗(じゅんりん))の大きさは変わりませんが、うろこの数が増えて体を覆います。また、サメの骨は全て軟骨でできています。もともと魚の骨は軟骨でできていて、それが硬骨に進化したとされています。サメやエイは進化せず現在に至ったというのが定説でしたが、あごを持つ生き物全ての祖先にあたる生き物は硬骨に近い骨を持つことから、サメとエイは定説とは逆の進化をしたのではないかという説もあるそうで、大変興味深いです。海浜水族館で土・日曜日、祝日に開催しているバックヤードツアーでは、トラザメを実際に触ることができるかもしれません。ぜひバックヤードツアーに参加してください。
問合せ:海浜水族館
【電話】48-3761
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