■地元産業で活躍した用具…海苔下駄(のりげた)
太平洋戦争後に美浜町の産業になった「海苔養殖」があります。美浜町は、愛知県の中でも海苔養殖の開始は遅い方でした。
美浜町の海苔養殖の歴史を調べると、昭和23年に野間地先や山王川河口で野田守氏が養殖を試みたのが始まりでした。
海苔養殖に必要な海苔ひびは、海苔の胞子を付着させ、成長させるために人が海に設置する装置です。この海苔ひびを建てるための作業で活躍するのが『海苔下駄』です。海苔下駄は、遠浅の海中に海苔ひびを建てるために、水中を歩行しながら作業をするのに履く下駄の一種です。下駄の高さは、約30cmから150cmぐらいです。その時の水深の違いで使い分けていました。
その後、船上から海苔ひびを建てる作業をするようになり『海苔下駄』は使われなくなりました。
野田守君頌徳之碑は山王川河口にあります。
所蔵:美浜町教育委員会
追伸:美浜町の「海苔養殖」の歴史について詳しく知りたい方は、「美浜町誌」本文編P561~P569の「(ニ)のり養殖の実態と歴史」をごらんください。(図書館にて閲覧可能)
問合せ:生涯学習課
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