◆オオアオイトトンボ
~秋の深まりを感じさせてくれるトンボ~
秋も深まり日ごと寒さが増して昆虫たちの姿が少なくなってくるころ。最後に盛を迎える昆虫のひとつにオオアオイトトンボがいます。よく似た体形の他のイトトンボたちと違う特徴には、翅を開いてとまることがあげられます。水草が激減した最近では、水草に産卵するトンボも同時に衰退していますが、オオアオイトトンボは産卵が水辺に張り出した樹上の枝のため、激減というほどではないように見受けられます。寒い季節のトンボのためか、暑い夏は薄暗く涼しい林内で過ごし、秋には雑木林に囲まれた池の周りでよく見られます。
観察しやすいのは秋の大狭間湿地の一般公開のとき。湿地にむかう入口の、地蔵池から少し入った右側にある小池の周囲のやぶがポイントです。多くの方はまっすぐ湿地にむかって素通りしてしまいますが、オオアオイトトンボはこのような場所が観察に適しています。興味と時間のある方は、少し道草をして探してみてください。
※写真は広報紙34ページをご覧ください。
豊明市史(自然)執筆員 吉鶴 靖則
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