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とよあけの自然

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愛知県豊明市

◆ツバキとサザンカ~冬を彩る花~ 
ツバキ〔ヤブツバキ〕(Camellia japonica L.)とサザンカ(Camellia sasanqua Thunb.)は、どちらも同じツバキ科ツバキ属の樹木で、日本原産の常緑広葉樹です。ちなみに、チャノキ(Camellia sinensis
(L.)Kuntze.)も同じ仲間です。ツバキとサザンカは、見た目もそっくりで、開花時期もサザンカの方がやや早く咲くもののほぼ同じ冬季に開花するため、見分けることが難しいですが、開花後の花の散り方は異なります。ツバキ、サザンカともに離弁花なのですが、前者の花弁は根元でつながっているため花ごと落ちるのに対し、後者の花弁は一枚一枚散っていきます。また、ツバキは全体的に筒状に開花しますが、サザンカの花は平開し花弁がそり返っています。葉はどちらも厚くクチクラ層が発達しているため光沢があります(ツバキの方が大型です)。また、ツバキの葉の周縁は鋸歯(きょし)(ギザギザ)が浅くあまり目立たないのに対し、サザンカの葉の周縁部には細かい鋸歯が目立ちます。なお、ツバキやサザンカは、冬季に開花するので寒冷地の樹木と思われがちですが、ツバキ科の植物は熱帯域から温帯域にかけて分布しています。ちなみに、ツバキの種子を押しつぶしてしぼった椿油は、食用油をはじめスキンケアや育毛剤などの化粧品に用いられています。

※写真は広報紙32ページをご覧ください。
文化財保護委員 鬼頭 邦英

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