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豊明市長 令和場所 其の五十九

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愛知県豊明市

◆平和の尊さを語り継ごう
豊明市長 小浮正典(こうきまさふみ)

新年となりました。今年は第2次世界大戦が終戦してから80年となります。
敗戦後の日本は焼け野原から奇跡的に今日の平和と繁栄を築きました。しかし、今の平和は他国も含めた多くの犠牲の後に、残された方々の想像を絶する努力により実現されたものです。
私も含めて、多くの国民は戦争を知りません。しかし、80年前をたどれば、今自分たちが安心して生きていられるのは、親や祖父母のおかげだと気づかされます。私もそうです。私の母方の実家は大阪です。祖父母は祖父の貧しい実家がある金沢市へ赤ん坊だった母らを連れて疎開し、空襲を逃れました。7歳で終戦を迎えた父は戦後の貧困の中、中学生であった13歳から働きに出ました。
皆様、今一度、両親や祖父母らがどうやって戦中を過ごしたのか、どのように戦後を生き抜いてきたのかを家族に聞いてみてください。今、自分たちが生活できているのは多くの人の苦難のおかげなのです。
世界を見渡すとロシアによるウクライナ侵攻、イスラエルとパレスチナ間の紛争により、子どもを含む民間人も巻き込み、多くの命が失われています。これらニュースに接するたびに、私たちは無力感に陥ります。
しかし、希望もあります。昨年10月、日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞を受賞しました。授賞理由は被爆者が同じ苦しみを誰にも味わわせてはならないと一貫して核兵器廃絶を求め、苦しい体験の証言を通じ訴え続けてきたことが評価されたといいます。
私たち一人ひとりは無力です。しかし、多くの人が連携し、信念をもって平和を求め続けることは強い力となります。核弾頭は世界9カ国に1万発以上ありますが、戦後80年間、一度も戦争で核兵器は使用されていないのですから。

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