■離島佐渡市発展の年に
佐渡市議会議長 近藤和義
市民の皆さまにおかれましては、新春をお健やかにお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年、市議会は、二元代表制の一翼を担う「批判と監視の府」として、研修や学習機会を増やすことにより資質向上を図ると共に、特別委員会を設置して、議会基本条例制定および人口減少対策の調査検討を進めてきました。
また、議会広報特別委員会においても大胆な改革をし、新聞・雑誌などでも大きく紹介され、他議会からの行政視察も受けました。
私は現在、全国離島振興市町村議会議長会の会長を務めております。
離島は、深刻な人口減少や少子高齢化などを抱える厳しい環境の下、医師・福祉・教育などの様々な分野において本土との格差は未だ解消されていません。その一方で、佐渡市も含めて離島の多くは国境に位置しており、我が国の領域や排他的経済水域の保全、海洋資源の利用などの重要な国家的役割を担っていますので、その対策が必要不可欠であり、全国離島議長会は、一致結束して、離島の振興を図るため、果敢に行動しています。
また、離島住民にとって離島航路と航空路は生命線であり、これらに係る交通政策は離島振興の普遍的かつ重要な課題であります。離島住民の継続的な安定した定住を実現していくためには、一島複数航路を含めたすべての離島航路と航空路線を海の国道として位置づけ、その安定的運営の維持・確保を図ることが肝要であり、人と物の移動コストを本土の住民並みに低廉化すべきです。
特定有人国境離島法によって佐渡汽船カーフェリーとジェットフォイルの運賃が安価になりましたが、現在、燃油調整金(バンカーサーチャージ)の加算によって、極めて高額な島民負担となっています。
これを解消して島民負担をJR並みの金額にするために、燃油調整金を島民負担ではなく、公費負担にすべく、全国離島議長会の仲間と共に、政府や関係機関に強く要請しているところであります。
さて、本年は、念願の『世界遺産登録、LCC首都圏直行便』実現の年であり、病院の建設、特別養護老人ホームの竣工や、SDGs未来都市、脱炭素先行地域としての取り組みなど、佐渡の将来を左右する案件が集中しています。
また、昨年夏の高温・渇水の影響で、コメの等級が下がり、減収した市内の農家に対する市の支援は、早急に実施すべきであり、朱鷺認証米などのブランドPR事業も不可欠です。
私は、これらを踏まえて、佐渡市の発展と市民の幸せのため、そして次代の佐渡を担う若い人たちのために、今、政治に携わる者の責任として、力の限り努力をいたします。
市民の皆さまにおかれましては、本年も一層のご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
結びに、皆さまがご健勝で、毎日の生活が喜びに溢れるものでありますようにご祈念し、年頭のご挨拶といたします。
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