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加茂の風土記 相馬御風寄贈の定光寺保育園 園歌

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新潟県加茂市

昭和五十二年(一九七七)三月二十七日、加茂市域で初の託児所として多くの園児を送り出した上条の定光寺保育園が五十年の歴史に幕を閉じた。園舎が加茂川改修工事により買収されることによる閉園であった(以下は定光寺保育園『五十年史写真集』による)。
閉園式には皆川加茂市長はじめ来賓、父母会など関係者多数が参集した。物故者供養法要では、特別後援者十名に感謝の焼香があげられたが、地元の名士に交じり歌人相馬御風(そうまぎょふう)と作曲家弘田龍太郎(ひろたりゅうたろう)の名前が載っている。園歌の作者である。
園歌の制定は、太平洋戦争が激化し給食の材料にも不足するようになった昭和十八年(一九四三)の秋であった。この年に園旗も樹立されている。
当時糸魚川に住んでいた御風の寄贈によるというが、仲介者などその経過は明らかでない。三十周年記念絵はがきに載る御風自筆の歌詞額では「加茂保育園園歌」となっている。昭和三十九年(一九六四)までは加茂保育園と称していたためである。ひらがなを多用した三行三節の詞は、つぎのように幼児のため易しい言葉が綴られる。

※加茂保育園園歌は、本紙をご覧ください。

作詞の御風(一八八三~一九五〇)は、早稲田大学歌「都の西北」をはじめ県内外の校歌約二〇〇編のほか、童謡「春よ来い」歌謡曲「カチューシャ」新民謡「草津小唄」など、作詞のジャンルは広い。市内の須田小学校をはじめ燕市の吉田小学校・島上小学校や三条高等女学校(現三条東高校)など近郷の校歌も彼の詞である。
作曲の弘田龍太郎(一八九三~一九五二)は高知県生まれで東京音楽学校(現東京芸術大学)教授をつとめた。「靴が鳴る」「雀の学校」「叱られて」「浜千鳥」など多くの童謡に曲をつけた。加茂高等女学校(現加茂高校)や田上町の田上小学校の校歌も手がけた。
三条高等女学校や村上高等女学校(現村上桜ヶ丘高校)・新潟市の沼垂小学校など県内でも二人コンビの作品は少なくない。
(長谷川昭一)

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