文字サイズ
自治体の皆さまへ

認知症シリーズ(3)

2/32

新潟県南魚沼市

■認知症について考えよう
~認知症の症状と対応・介護~
認知症シリーズでは「認知症予防の考え方・取り組み」(市報9月1日号掲載)や、「認知症支援の取り組み」(市報11月1日号掲載)についてお知らせしてきました。
最終回となる今回は、「認知症の症状と対応・介護」についてお知らせします。

▼認知症の症状
認知症は、さまざまな原因で脳の機能が低下することで日常生活に支障を来している状態です。
認知症の症状は、「中核症状」と「行動・心理症状(BPSD)」の大きく2つの症状に分けることができます。

◇中核症状
脳の機能低下によっておこる症状で、認知症の人のだれにでも起こりうる症状です。
〈例〉
・覚えられない、体験したこと全体を忘れる
・日時、場所、人がわからなくなる
・計画を立てて行動することが難しくなる
・いつもと違う出来事に混乱しやすい など

◇行動・心理症状(BPSD)
中核症状に加えて、本人の性格、周囲の環境などさまざまな要因が影響して起こる症状です。必ず現れるものではなく、その症状も人によって異なります。
〈例〉
・意欲がなくなる、興奮する
・「物を盗られた」と思い込む
・落ち着きなく動き回る
・不眠や昼夜逆転 など

中核症状は改善が難しい一方、行動・心理症状(BPSD)は環境を整えたり、周りのかかわり方を工夫することで予防や改善できる可能性があるといわれています。

▼認知症の人を介護する・かかわるうえで知っておいてほしいこと
(1)「認知症の人には自覚がない」は間違い
「認知症になると何もわからなくなる」と思われがちですが、認知症の人が、自らの体験や気持ちを発信する機会が増えるにつれ、こうした認識が誤りであることが明らかになっています。
不安や戸惑い、苦しさや悲しさを本人自身が強く感じているということを、心に留めておいてください。
(2)症状の悪化予防のために
認知症の人が落ち着いた気持ちで過ごせる環境を整えることが、症状の悪化予防のために大切です。対応の心得として、『3つのない』があります。
1.驚かせない
2.急がせない
3.自尊心を傷つけない
認知症になると症状の例にもあるように日常生活でうまくいかないことが増えてきます。このような時に怒ったり、否定したり、失敗を指摘したりするのは望ましくない対応です。慌てたり焦ったりすると、できるはずのこともうまくいきません。
また、認知症のため出来事は忘れてしまっても、怒られたというネガティブな感情は残ってしまい、介護の拒否や行動・心理症状の悪化につながることがあります。怒ってしまいそうになったら、その場を離れて冷静になる時間を作るのも大切です。

今後も認知症の正しい理解を広め、認知症になっても住み慣れた地域で暮らし続けられるまちづくりに取り組んでいきます。困ったときには、気軽に各地域包括支援センターへご相談ください。

問合せ:南魚沼市地域包括支援センター
【電話】773・6675

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU