■おにぎりサミット
南魚沼市長 林 茂男
不意を突かれた思いでした。まさか元日に。甚大な被害となった能登半島地震、多くの人命が奪われました。当市からは、発災後ただちに広域支援で消防本部職員が現地に出動(第4次隊まで派遣)、上下水道や建設部の職員も各被災地に。1日も早い復興を願うばかりです。
困難を極める災害現場や不安におののく避難所などで、少しでもホッとする場面があるとすれば、食事ではないかと思います。中越地震もそうでした。特におにぎりを頬張る時は。楽しい時もつらい時もそばに在る。日本人のソウルフード、母の味だったおにぎりは、だいぶ前からコンビニの主力商品となり、最近では専門店の出店も相次いでいて、世界でもブームなのだとか。
南魚沼産コシヒカリのブランド化に取り組む当市は、全国のブランド食材を有する自治体と連携して2月2日(金)、東京で第1回となる「おにぎりサミット2024」を開催します。数年越しで温めてきたプランがついに。主役はわが市のお米ですが、そこに梅の和歌山県みなべ町、海苔の福岡県柳川市、塩の愛媛県今治市、鮭の村上市など、7つの自治体で先進国首脳会議を擬してG7風に立ち上げるというものです。
当市の発案に賛同された「一般社団法人おにぎり協会」が主催することで連携が広がり、先に書いた専門店の中でも、実に常時4時間半待ちの行列ができるという有名な店なども参加。今後は地方サミットの開催や共同プロモーションなど、夢は広がっています。やがてはG20も。(鰹節やマグロ、昆布や明太子…もありますね!)
最近知ったことですが、「おにぎりの日」は6月18日で、石川県中能登町の遺跡から日本最古のおにぎりの化石が発見されたことにちなむそうで、一方、「おむすびの日」もあって、これは1月17日。阪神淡路大震災でボランティアによるおにぎりの炊き出しが多くの人々を励まし、絆が深まったことが制定の始まりとか。おにぎりの力、人と人が手を結ぶ意義、サミット呼びかけ人の自負を胸に、全国の仲間と盛り上げていきたいと思います。
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