■坂戸城跡実城の石垣と測量調査
市報6月号の文化財あれこれ(4)で紹介した坂戸城跡居館跡石垣は城のシンボル的な存在ですが、坂戸山山頂部にも石垣があることはご存じでしょうか。
坂戸山の山頂、富士権現の社が建つ平坦面一帯は実城(本丸・主郭)と呼ばれています。この実城へは現在、薬師尾根登山道となっているルート、城坂から桃之木平を経るルートがよく知られていますが、五十沢側にも古道が残されています。五十沢側のつづら折りの道には石段が残り、斜面には石垣が積まれています。しかしながら、過酷な自然条件のため残存状態は良いとはいえず、いつの時代にどのようにつくられたのかなどの研究は十分ではありません。
また、坂戸城跡の範囲は、他の城に比べて非常に広大で、実城の石垣のようにあまり知られていない遺構も多くあります。そのため、発掘調査だけでなく、最新の測量技術を用いた調査も進めています。これらの調査成果をもとに今後、坂戸城跡の本質的価値や歴史など検討をしていく予定です。
問合せ:社会教育課文化振興係
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