※コホート研究とは、生活習慣や体質などの違いにより、住民の健康状態がどのように変化したかを長期にわたり調べる研究です
■お酒を毎日飲む人の割合~「うおぬま地方の健康調査」アンケート調査から~
「うおぬま地方の健康調査」のアンケート調査から、「お酒を毎日飲む人の割合※1」の結果を紹介します。初回調査と比べて5年後調査では※2、男性で若干減少しましたが、女性では若干増加していました。(図1)
毎日飲酒を続けると、アルコール依存症の発症につながる可能性や、総飲酒量が多くなることで生活習慣病やがんなど、さまざまな病気のリスクが高まることが考えられます※3。日本人のこれまでの他の研究から、普段、週に1日以上お酒を飲む男性では、週1~2日休肝日をとり、かつ飲酒量(純アルコール量*)が週150g未満のグループは、休肝日のないグループに比べて、死亡リスクが低下したという報告があります※4。飲酒をするときは、お酒に含まれる“純アルコール量”や“飲む頻度(休肝日)”を意識するように心がけましょう。
*純アルコール量(g)=摂取量(ml)×アルコール濃度(「度」または「%」/100)×0.8(アルコールの比重)
例:缶ビール(350ml、5%)を1本飲んだ場合…純アルコール量(g)=350(ml)×0.05×0.8=14.0
◇お酒の種類別純アルコール量の例
・ビール(発泡酒)350ml、5%→14.0g
・チューハイ350ml、7%→19.6g
・日本酒1合(180ml)、15度→21.6g
・焼酎100ml、25度→20.0g
・ワイン200ml、12%→19.2g
※記載のアルコール濃度は参考値で、商品により異なります。
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、研究結果に基づく疾病ごとの発症リスクが上がる飲酒量(純アルコール量)など、自分に合った飲酒量を考える際に参考になる情報が示されています※3。ぜひ、ご活用ください。
※詳しくは、本紙に掲載の二次元コードを読み取ってご覧ください。
※1 お酒を「毎日飲む」と答えた人の割合は、「現在、お酒を飲みますか?」という質問で「飲む」または「やめた」と回答した人を分母として算出しています(回答なしは除く)
※2 初回調査…南魚沼市2012-2013年度・魚沼市2014年度、5年後調査:南魚沼市2017-2018年度・魚沼市2019年度
※3 厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(【HP】https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_37908.html)
※4 JEpidemiol.2018;28(3):140-148.doi:10.2188/jea.JE20160200.
以上の内容は、魚沼市と湯沢町の広報紙(9月号)、健康増進医学講座の発行物などにも掲載しています。
問合せ:新潟大学大学院医歯学総合研究科 健康増進医学講座南魚沼分室
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