■誇れるふるさとに
南魚沼市長 林茂男
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
昨年11月の市長選挙において市民のみなさまからご信任を賜り、引き続き4年間市政を担わせていただくことになりました。これまで以上に責任の重さを痛感しているところでありますが、南魚沼市を「若者が帰ってこられる、住み続けられるふるさとに」したいという初心を忘れることなく、まずはここに住むすべてのみなさまが安心して生活していただけるまちづくりを全力で進めてまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
昨年は、南魚沼市市制施行20周年の記念すべき年でありました。主な記念事業として、北里大学健康科学部の開設を記念して開催した「韮崎大村美術館所蔵品展」を皮切りに、「市制施行20周年記念式典」、「おにぎりandミュージックフェス」などさまざまな事業を実施いたしました。各事業には市民のみなさまをはじめ、これまで南魚沼市を応援し支えていただいた多くの方々にもご参加いただきました。自然災害やコロナ禍など幾多の困難を乗り越えてきたこれまでの歩みを振り返るとともに、新たな時代に向けて20周年を盛大に祝福することができました。
11月には医療の大きな転換点として、ゆきぐに大和診療所、訪問看護ステーション、ホームケアステーションの3本柱からなる大和地域包括医療センターを設置しました。これは、「医師の働き方改革」という大きな変革を受け、地域医療の質を低下させないために、病院事業全体で実施したものです。今後は、新たな体制で引き続き『地域住民の「生きる」を支え続ける』を理念として取組を進めてまいります。
心配された米の生産につきましては、農家のみなさまの懸命な取組により当地域のコシヒカリの1等米比率は8割以上となり、猛暑の影響を受けた一昨年から大幅に改善いたしました。その米が主な返礼品となっているふるさと納税につきましては、令和5年度の寄附額が発表され、南魚沼市は新潟県内1位、全国でも25位となりました。これは、返礼品生産者のみなさまの弛まぬ努力と工夫が生み出した「南魚沼ブランド」が、市外の多くの方々の心をとらえた結果であり、世界に誇れるものであると思っています。また、こうした事業の成功体験を通して、「自分達が汗して動けば、南魚沼市を変えていける。やりたくてもできなかった事業に取り組める。」と職員の意識が変化したと感じています。今後も、ふるさと納税に限らず多様化する事業に対して、職員一丸となって取り組んでまいります。
今年は、大阪・関西万博が開催されます。南魚沼市では、その会場に雪を持ち込むことを予定しています。雪は古来より雪室などの貯蔵庫の冷熱源として利用されてきました。雪を再生可能エネルギーの1つとして世界に発信し、ブランド化することで、ここに住むみなさまにとっても「雪」を誇りに感じられるようにしたいと考えています。
また、市民病院では市民の健康寿命延伸の拠点となる、新たな健診施設の建設が本格的に始まります。「人生100年時代」を見据えて事業を着実に進めてまいります。
市長として3期目がスタートしました。医療の再々編、新ごみ処理施設の建設、人口減少など課題は尽きることはありませんが、南魚沼市には世界に誇れる人間、自然、産業がまだまだたくさんあると考えています。これまで以上に自らが先頭に立ち、市役所が各地域に入っていくことで、課題の解決に挑んでまいります。
市民のみなさまより、一層のご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げますとともに、幸多き年となることを祈念いたしまして、年頭のあいさつといたします。
<この記事についてアンケートにご協力ください。>