人口減少と事業所の担い手不足を解消するために、令和5年6月に県の認可を受け、特定地域づくり事業協同組合(※)として人材派遣業をスタートさせた「妙高はねうま複業協同組合」。今回は、派遣職員と派遣を受けた事業所に、お話を伺いました。
※特定地域づくり事業協同組合とは、地域にある季節によって忙しさが違う複数の事業者の仕事を組み合わせ、年間を通じて仕事に携わることができるマルチワークという新しい働き方ができる協同組合のことです。市は、国が定める制度に基づき財政支援をしています。
■都市部にいるときにやりたいと思っていたことが、妙高なら出来る
○令和5年6月から派遣職員として働き始めた金杉沙良さんと、今年5月から派遣職員となった佐藤則昭さん。お二人は現在、頸南森林組合で働いています。就職のきっかけは何だったのでしょうか。
金杉さん:「組合の派遣職員募集メールが、私の恩師から届きました。自分でやりたいと思う生活ができるのではないかと思い、応募しました」
佐藤さん:「移住のことで、市の地域共生課に相談をしていました。その時、組合を紹介してもらい、今までのスキルがお役に立てたらと思い応募しました」
○お二人とも、自分の思い描く生き方を考えたとき、妙高はねうま複業協同組合が目に留まったようです。季節によって異なる複数の事業所を巡る働き方、そのような働き方で感じることは何だったのでしょうか。
金杉さん:「今まで3社の派遣先を経験しました。頸南森林組合は2回目の派遣です。チェーンソーでの伐採は、同じ木は一つとしてないですし、危険な作業のため緊張しますが、仕事の奥深さも感じています」
○佐藤さんは、この春から妙高に移住しました。妙高で暮らしてみての印象をお聞きしました。
佐藤さん:「雪が多い地域に暮らしたいと思い移住しましたが、夏が暑いことは移住してから知りました。自然が豊富で、都市部に住んでいた時に地方でやりたかったことを、今、自分の手で出来ているので生活は充実しています」
■仕事場は分け隔てなく和気あいあいと
○派遣先の頸南森林組合、相川和博業務部長にお話を伺いました。
相川さん:「外作業が主な業務ですが、二人とも音を上げずに働いています。佐藤さんは今年からの派遣ですが、仕事を器用にこなしています。フランクに話をしてくれて、仕事場の雰囲気も和気あいあいですね。金杉さんは、現場で意見を言えるようになっていますし、技術のレベルも上がっています」
この取組は、単純な仕事のマッチングだけでなく、市内のさまざまな事業所や地域と関わることで、地域の担い手の育成、移住者の定住にもつながっていきます。
問合せ:地域共生課 地域協働推進係
【電話】74-0063
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