フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■マダニにご注意を!
新潟大学医歯学総合病院皮膚科
医師 加勢夕季乃さん
みなさんはマダニをご存じですか。マダニは野山や草むら、藪やぶなどに生息している比較的大型な吸血性のダニです。春から秋にかけて活発化し、生息場所に近づいた動物や人に寄生します。マダニにかまれることで「日本紅斑熱」や「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」などの感染症を引き起こすことがあります。これらの感染症は、マダニにかまれてから一定の潜伏期間を経て発症し、重症化した場合は、命を落としてしまうこともあります。
春から秋にかけてキャンプやハイキング、農作業などで草むらで活動する機会が多くなるため、マダニにかまれないように注意が必要です。
◇マダニにかまれないために
草むらや藪などに行く際は、長袖長ズボンを着用しましょう。シャツの袖口を軍手や手袋に入れる、ズボンの裾に靴下を被せるなど、肌を出さないことが大切です。また、野外活動後は入浴や着替えをして、マダニが吸着していないかチェックしましょう。
◇マダニにかまれたら
マダニの多くは、数日から10日以上、人の体に吸着して血を吸います。かまれた初期は自覚がなく、ある程度血を吸われてマダニの体が大きくなってから気がつくこともあります。吸着してから時間がたつほどマダニの口器が皮膚組織と固く接着するため、無理に引き抜こうとすると口器がちぎれて皮膚に残ってしまいます。マダニの吸着に気づいた際は、医療機関(皮膚科)を受診してください。状況によっては局所麻酔を使用して、マダニが吸着した皮膚ごと切除する場合があります。マダニに刺された後、数週間は発熱などの症状がないか体調の変化に注意しましょう。また、マダニの虫体を保存しておくと何らかの病気が発症した場合に重要な資料になります。
マダニに注意しながら、レジャーや活動をお楽しみください。
問合せ:健康・子育て応援課 健康増進係
【電話】83-3640
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