文化庁では日本の多様な食文化の継承・振興への機運を醸成するため、地域で世代を超えて受け継がれてきた食文化を、100年続く食文化「100年フード」と名付けています。
~「へぎそば」文化庁100年フード認定~
■へきそば×ラーメン 「麺」で、小千谷をもっと元気に!
令和5年3月に小千谷の「へぎそば」が文化庁の100年フードに認定されました。このことを記念して、市内のへぎそば屋・ラーメン屋のみなさんと宮崎市長から、小千谷の魅力的な食文化「麺」について語っていただきました。
◆新春座談会 参加「麺(メン)」バー
〇暁天・勝龍(細貝食品) 菊池恵子さん
朝は工場でラーメンの仕込みを行い、昼からは暁天で調理や接客を担当。三人兄妹で、ふたりの兄は「暁天」「勝龍」の店主。
〇小千谷市 宮崎悦男市長
令和4年11月に小千谷市長に就任し1年が経過。より輝くおぢやを目指して「市民総参加」のまちづくりに奮闘中。
〇麺やようか 覚張加世子さん
店舗で接客や店主である夫のアシスタントを担当している。小千谷市出身で、結婚を機に東京都からUターン。
〇小千谷そば 和田 和田美香さん
店舗で調理や接客を担当している。長岡市(旧小国町)出身で、店主である夫との結婚を機に小千谷市へ。
市長:小千谷の「へぎそば」が文化庁の100年フードに認定されました。食文化は有力な地域ブランドの一つであり、まちの魅力向上や観光客を呼び込む観光資源として、地域の活性化につながっています。そこで、この機会に市内のへぎそば屋さん・ラーメン屋さんと、小千谷の魅力的な食文化「麺」について語り合いたいと思い、今回は、店主であるご家族を常にサポートし、お店を支えているみなさんにお集まりいただきました。よろしくお願いします。
和田・覚張・菊池:よろしくお願いします!
市長:私自身へぎそばもラーメンも大好きで、この機会を大変うれしく思っています。余談ですが、菊池さんのお兄さんが新しいお店(暁天)を出すことになったとき、お店の名前やメニューの相談を受けて、同級生みんなで我が家に集まってアイデアを出し合いました。
菊池:その節はお世話になりました。
市長:お店の名前「大勝龍」!すぐ却下されましたが…。
和田・覚張・菊池:(笑)
菊池:初めて聞きました(笑)
市長:麺やようかさんはお店の名前が夫婦お二人の名前なんですよね。
覚張:いい名前が思いつかなくて。「ようすけ」と「かよこ」で「ようか」です。
和田:すてきですね。
市長:和田そばさんの店主は穏やかな方ですよね。
和田:私が元気いっぱい、夫は真逆なんです。それでバランスが取れているんだと思います。
市長:和田そばさんは手打ちだったり乾麺だったり、本当にいろいろなことを勉強されていますよね。
和田:夫は休みなしで働いているので、家に帰ってきたときはゆっくり休める環境を作りたいと思っています。休みの日はお互いにやりたいことをして自由に過ごしています。
◆へぎそばの魅力と歴史
市長:ご夫婦で協力して小千谷で長くへぎそば屋を営んでおり、ふだんからへぎそばのすぐ近くにいる和田さんから見て、その魅力はどんなところにあると思いますか?
和田:へぎそばの最大の特徴はつなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使用していることです。つるつるとして、コシがある食感がおいしいなって思います。へぎという器にきれいに盛られたあの独特な形も、食べに来られた方は「わぁ」と声をあげて喜ぶので、そこも魅力だと思っています。
市長:小千谷では、昔からお祝い事などのさまざまな行事でへぎそばをいただきますよね。
和田:そうですね。お盆など、帰省のときにはたくさんのお客さんが、「小千谷に帰ってきたから食べたい」「思い出の味だから食べたい」と来てくださったり、観光客の方も寄ってくださったりします。思い出の味でもあるし、広く好まれる味なんだと思います。
市長:へぎそばには200年以上の歴史があるとか。「小千谷縮」とのつながりもあるんですよね。
和田:つなぎに布海苔を使うようになったのは、小千谷縮の糊のり付けに布海苔が使われていたことが起源となっています。知らない方も多いんじゃないかな。100年フード認定を通して、へぎそばが小千谷の文化と深くつながっていることをみなさんに知っていただけたら嬉しいです。
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