フレイルは社会全体の病です。老若男女全ての市民の健康と幸せ無くして防げません。このコーナーでは、健康に役立つ情報を幅広くお届けします。
■薬の飲み忘れの対応と工夫
JA新潟厚生連小千谷総合病院
薬剤師 佐藤弘行さん
毎日飲まなければならない薬をうっかり飲み忘れてしまうことはないでしょうか。薬を飲み忘れた時の対応と、飲み忘れないための工夫についてお伝えします。
◆薬を飲み忘れた時の対応
飲み忘れに気づいた時点で、まずは1回分を飲み、次に飲む時間の間隔を空けるようにします。空ける時間の目安はおおむね次の通りです。
・1日1回の薬…8時間以上
・1日2回の薬…5時間以上
・1日3回の薬…4時間以上
次に薬を飲むまでの間隔を空けられない場合は、1回分を飲まない方が良いです。
飲み忘れたからといって、2回分をまとめて飲んでしまうと、副作用が強く現れる恐れがあるので、絶対にしてはいけません。
骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の薬に、週に1回や月に1回朝起きてすぐに飲む用法の薬があります。食後に飲み忘れに気づいた場合は、翌朝に1回分を飲み、次の週・月からは、あらかじめ決められていた日に薬を飲みましょう。ただし、次の予定が近い場合(月1回の薬は1週間以内)は、その週・月の1回分はとばしましょう。
〇注意
糖尿病の薬で食直前に飲む薬は、食事の直前でないと効果を発揮しません。この場合は、飲み忘れに気づいた時点で飲むのではなく、1回分を飲まないで次の食直前から飲むようにしてください。
今回お話したのは一般的な薬についてで、薬によっては対応法が異なる場合や厳密に時間が決まっている場合があります。ご自身の薬の飲み忘れた時の対応について、主治医や薬剤師に確認しておきましょう。
◆薬を飲み忘れないための工夫
多くの薬は食後に飲むものが多いので、食事と一緒に薬も準備すると忘れにくくなります。また、家族に声をかけてもらったり、市販の服薬カレンダーや薬ケースを活用したりする方法があります。何種類も薬がある方は、薬局で一包化してもらうことも飲み忘れ防止のために有効な方法です。
薬について疑問な点は、お気軽に薬剤師にお尋ねください。
問合せ:健康・子育て応援課 健康増進係
【電話】83-3640
<この記事についてアンケートにご協力ください。>