自殺行動に至る直前の人の心の健康状態は、さまざまな悩みにより心理的に追い詰められており、抑うつ状態やアルコールなどの影響で正常な判断ができない状態となっていることが多くあります。小千谷市の自殺者の約半数が60歳以上で、高齢者の自殺は全国的にも多い状況にあります。
◆高齢者のうつ病の誘因
〇ライフイベントの変化
・身近な人やペットの喪失や死別
・自分や身近な人が病気など命の危機にさらされる経験 など
〇慢性的なストレス
・加齢に伴う身体疾患や認知機能、行動力の低下
・社会的役割の減少や孤立 など
◆うつ病は心のエネルギーが低下した状態
うつ病は、脳の神経伝達物質のトラブルで、症状は主に「やる気が起きない」「気分が落ち込む」など意欲や判断能力の低下です。他にも睡眠障がいや頭痛、肩こりなど身体の症状が現れることもあります。
◆うつ病の治療
うつ病は早めの受診が大切です。検査で異常が見つからないのに身体の不調が長引く場合は要注意です。また、高齢者の認知症とうつ症状は合併することも多く、認知症の前触れとしてうつ症状が現れることがあります。うつ病の主な治療は十分な休養と薬です。良くなったと思い自己判断で薬を中断すると、再発につながり、以前よりも症状が重くなる場合があるため、かかりつけ医の指示に従って薬を飲むことが大切です。また、あせらずゆっくり休養することが回復を促します。
◆周りの人たちは…
わかっていてもやる気が起きず、体が動かないのがうつ病の状態です。決して怠けているわけではありません。「がんばって」「元気を出して」など、努力や無理を促すような言葉は避けましょう。もし「死にたい」と言われた時は本人の話をゆっくりと聞き、相談先につなげてください。つらい状況をわかってくれる人がいることは、本人に安心感を与え自殺を防ぎます。
◆臨床心理士による心の相談会
日時:9月11日(水)午後1時30分~3時30分
会場:あすえ~る 第1相談室
※相談無料。ただし、事前申込が必要です。
その他:家族からの相談でも構いません。
申込締切:9月6日(金)
■心の健康と悩みを24時間いつでも相談できる無料相談窓口があります
〇新潟県こころの相談ダイヤル
【電話】0570-783(なやみ)-025(なしにいがた)
〇新潟いのちの電話
【電話】025-288-4343
申込・問合せ:健康・子育て応援課 健康増進係
【電話】83-3640
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