■弥彦村長 本間芳之
令和六年第三回弥彦村議会三月定例議会の開催をお願いしましたところ、議員各位におかれましては、全員ご出席いただきありがとうございます。
冒頭に一月一日に発生した能登半島地震で犠牲となった方々とご遺族の皆様に対し心より哀悼の意を表します。被災されている方々には心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧、復興をお祈りいたします。また全国から懸命な活動をおこなっている警察、消防、救急、自衛隊、各自治体、ボランティアの皆様には、心より敬意を表します。地震の影響による燕・弥彦総合事務組合のごみ処理施設の煙突が傾き、処理しきれないゴミを長岡市と三条市に引き受けていただいております。改めて感謝いたします。弥彦村役場では「チームにいがた」として新潟市西区に職員を三月三日まで派遣しておりました。
さて、昨年二月二十二日の村長就任以降、一年余りが経過いたしました。この一年は、まさにあっというまに過ぎたと感じているところです。
私は村政運営にあたり、常に、公平公正な運営をこころがけるとともに、全地区の区長さんを始めとする各役員、村民の皆様や多くの人々のご意見に耳を傾け丁寧に各施策を進めてまいりました。この思い、方針については、いささかもぶれることなくこれからも村政にあたっていくことを、ここで改めてお約束させていただきます。
私の三十五の約束の大項目のうち、三十三項目は実施済または事業着手となっております。九四・三%について実施済、或いは事業着手と前進できており、一年余りの限られた時間のなかでは、成果がでているものと自己評価いたしております。未着手のものについては、任期中には一定の道筋をつけるようにしてまいります。
令和六年度の予算編成については、二月二十七日に開催した全員協議会において説明したとおり、私が一から指揮を執り編成させていただきました。対前年比六・四%増と大型の予算を編成させていただきました。詳細は、既にご説明してあるとおりです。
特に子育て支援と移住促進の人口減少対策を最重点課題として編成にあたったところであります。昨年六月十三日に、こども未来戦略会議が発表した「こども未来戦略方針」では、「若年人口が急激に減少する2030年代までに少子化のトレンドを反転できなければ、我が国は人口減少を止めることができなくなる。2030年令和十二年までがラストチャンスである」と強い言葉で危機感を表しています。
弥彦村としても、人口減少対策には不退転の決意で取り組みを進めてまいります。令和七年度以降も、多くの予算が必要になるものと想定されます。未来の弥彦村が弥彦村であるためには、まさに、今が正念場であることから、改めて議員各位及び村民全員のご理解とご協力をお願いいたします。子育て支援、人口減少対策と並行して、弥彦村は未来への取り組みを積極的に進めます。
令和六年二月に実施した自動運転実証調査事業は、乗車人数や、自動運転率ともに期待を上回る成果がでております。当初計画していたとおり、公共交通の空白域に定時定路線として、本年四月以降、二路線で運転を開始します。
自動運転車両の観光利用にも取り組みます。令和六年度中の実施を目指すとともに、電動バイクのレンタル事業を併せて実施することで、交流人口の更なる拡大に向け、観光地弥彦の起爆剤となるよう取り組みを進めます。
競輪においては弥彦村にとって大変重要な事業であります。令和五年度に引き続き令和六年度も寛仁親王杯の開催を予定しており収益をしっかり確保していきたいと考えております。
また、老朽化した各公共施設の今後の在り方や、弥彦総合文化会館を中心とした城山森林公園の再整備、子ども館の新設等、懸案事項の検討を本格的に開始します。「ハコもの管理・子ども館新設検討委員会」を令和六年度上半期には立ち上げ、スピード感をもって検討を進めてまいります。
降りかかる自然災害において村民、訪れた人の生命と財産を守るため防災、減災に引き続きしっかりと取り組んでまいります。
村民一人ひとりが健やかで心豊かに生活できる活力ある社会を実現し健康寿命の延伸の実現にも取り組んでまいります。
三月一日には県央地域の念願であった断らない救急を目指した「済生会新潟県央基幹病院」も開院し、地域医療と一層の機能分化・連携を図っていくことになります。
農業においては、新事業や新商品など、新しいことにチャレンジをする人たちに村としてもしっかりと後押しをしてまいります。
AIやChatGPTなどを活用しデジタル化を一層促進し、脱炭素化社会の実現のためさまざまなメニューを検討してまいります。
令和六年度の村政運営に係る基本的方針を述べさせていただきました。
誰一人取り残さない、住みたい、住み続けたい、笑顔いっぱい、明るく活力あふれる公平で公正な弥彦村。Go To The Future未来に向かって皆さんと一緒に進んでまいりましょう。
議員各位をはじめ村民の皆様のご理解とご支援をお願い申し上げ挨拶とさせていただきます。
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