図書館司書がお薦めする、子ども・子育て世代向けの本を紹介します。
『フレデリック ちょっとかわったのねずみのはなし』
レオ・レオニ/作
谷川 俊太郎/訳
出版社:好学社
発行年:1980年
市内図書館所蔵数:32冊
◆あらすじ
野ネズミたちが冬ごもりのため、食べ物をせっせと隠れ家に運んでいました。ところが1匹だけ何もしないネズミがいました。フレデリックです。仲間たちが「どうして働かないの?」と聞くと、「光や色を集めている」と答えます。そしてとうとう冬。寒くて暗い穴の中で、食べ物も尽きかけたそのとき、みんなはフレデリックが集めていたものを思い出しました。そこでフレデリックは、魔法のようにそれを取り出してみせるのです。
◆おすすめポイント
イソップ物語には、働くアリとは対照的に、音楽と戯れるばかりのキリギリスが怠け者として扱われる話があります。
この話のフレデリックは一見ぼんやりしていますが、仲間たちが思いもつかない、光や色、言葉を集め、素晴らしい才能を持つユニークな存在として輝きます。
みんなに褒められて照れているフレデリックはうれしそうで、読んでいるこちらまで温かい気持ちになります。
問い合わせ:新津図書館
(【電話】0250-22-0097)
<この記事についてアンケートにご協力ください。>