[連載]未来への扉(6)

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図書館司書がお薦めする、子ども・子育て世代向けの本を紹介します。

『こひつじクロ』
作・絵：エリザベス・ショー
訳：ゆりよう子
出版社：童話館出版
発行年：2023年
市内図書館所蔵数：2冊

◆あらすじ
羊飼いのおじいさんは、犬のポロや真っ白な羊たちと一緒に住んでいました。ポロは一匹だけ黒い羊のクロが自分の言うことを聞かないので気に入りません。ポロに散々文句を言われるクロも「僕もみんなみたいに真っ白ならいいのに」と思いますが、おじいさんはそんなクロをなだめます。ある日、急な吹雪の中、羊たちは山に置き去りにされてしまいます。クロの活躍で、羊たちはおじいさんのもとへ無事に帰ることができました。

◆おすすめポイント
子育てをしていると、周囲と比べて焦ってしまったり、イライラしたりすることもあります。この本が初めて日本で出版されたのは約30年前ですが、ちりばめられた言葉の数々は今なお胸に響きます。無事に羊たちと再会したおじいさんは「やっぱりおまえは、そのままが一番」とクロに言います。おじいさんの言葉は、子どもたちのありのままを受け止める優しい気持ちにさせてくれます。子育てをしている皆さんに読んでほしい本です。

問い合わせ：坂井輪図書館
(【電話】025-260-3242)