市民の台所として長く親しまれる人情横丁。昭和を感じる個性豊かな商店街へ出かけませんか。
■人情横丁って?
昭和26年に設立した市内で最も古い商店街の一つで、正式名称は本町中央市場商店街といいます。ギザギザした形の屋根がトレードマークです。以前は鮮魚店や魚介の塩物、干物、野菜などを扱う店がほとんどでした。
かつてこの場所は新津屋小路堀という堀で、野菜などが運ばれていました。戦後に堀が埋め立てられ、本町通で商いをしていた露店商がここで店を開いたのが人情横丁の始まりといわれています。
平成26年には同商店街の建物が市民文化遺産に認定されました。
■老若男女が集う多様な店
全長160メートルのアーケード内には昔ながらの食料品店から個性的な雑貨店やペットグッズを扱う店まで、バラエティ豊かな店がそろっています。
今回取り上げるところのほかにも魅力的な場所ばかり。商店街を巡って、お気に入りの場所を見つけてみませんか。
■市民文化遺産 浦安橋の遺構
浦安橋は新津屋小路堀と上大川前通を交差する橋でした。新津屋小路堀の埋め立てとともに役目を終えましたが、橋の欄干の一部は人情横丁の東側に遺されています。平成25年に市民文化遺産に認定されました。
■昔ながらの雰囲気を大切にしていきたい
本町中央市場商店街協同組合 理事長
にいがた石山 石山幸一さん
本町中央市場商店街協同組合の理事長を務める、塩物や干物などを扱うお店「にいがた石山」の石山幸一さんにまちへの思いを聞きました。
人情横丁は成り立ちが面白くそれが形として残っているのが強みだと思います。建物の建設時に優れた素材を使用したり、床下に流れる川の水を消火用水として使用できるようにしたりしたことから、新潟大火の影響を受けず、建物がほぼ当時のまま残っているんです。改装工事の際に床下に堀だった穴が見られることがあります。
人情横丁は昔の新潟らしい場所であり昔ながらの日常を感じられる場所です。今後もそれを守り続けていきながら、いつも多くの人でにぎわう商店街になればと思います。
・軒下にずらっと並ぶ鮭は先代から続く冬の光景。「需要の変化に合わせて加工品の取り扱いが増えましたが、昔からの『塩物・干物を売る』という部分は変えずにやっていきたいです」と石山さん。
所在地:東堀前通6
問い合わせ:本町中央市場商店街協同組合
(【電話】222-0303)
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