市では、学校と地域がともに歩むことができるよう「地域と学校パートナーシップ事業」を行っています。すべての市立学校に地域教育コーディネーターを配置し、学校と社会教育施設や地域活動を結ぶネットワークを形成、そして、教育活動への地域人材の登用に取り組んでいます。今回は、今年度の取り組みの一部を紹介します。
■[白新中]防災をゲームに!みんなで楽しく学ぶ
生徒の有志が、イベント「ワクワク!防災大作戦」を10月27日に開催しました。これは、生徒自身が防災活動に関わりながら誰でも楽しく学べるイベントを作ることで、地域のつながりと防災意識を強めることを目的としたものです。
生徒たちは多くの人に参加してもらうための工夫を話し合い、防災知識のクイズを取り入れた迷路と借り物競走や、担架と段ボールベッドを組み立てるゲームなどを企画。当日は地域の人など300人が来場しました。
参加した生徒は「活動の中で災害時の持ち物などを考え防災意識が高まりました。夏休みや休み時間での準備は大変でしたが、当日は多くの笑顔が見られて嬉しかったです」とにこやかな表情。来場した地域の人は「段ボールベッドなどの組み立てを楽しく学べてよかったです」と話し、生徒の学びを地域に波及させることができました。
■[明鏡高校]地域の人とのつながりを自分の成長に
学校以外の社会活動を通して、新潟の魅力の発見や、社会で生きていく力を身に付けることを目的に「明鏡ボランティア」に取り組んでいます。地域の事業所がボランティアの受け入れ先となり、生徒自身が日時を決めて活動します。
受け入れ先の1つ、沼垂保育園では8人の生徒が活動。園児と遊んだり、行事に向けた準備をしたり、さまざまな業務を経験しました。生徒の1人は「話を聞いてもらうために伝え方を工夫するなど、人との接し方を通して自分の成長につながっています」と話してくれました。活動を見守った保育園の伊藤園長は「活動当初と比べて積極的になりました。人に必要とされる喜びを実感しているのではないでしょうか」と教えてくれました。
■[万代高校]サポーターとともに地域を考える
万代高校では1年生が、住みよい地域をテーマに課題を設定し、地域の探究サポーターと解決に向けた探究活動を行いました。
「鳥屋野潟の環境」をテーマに「蛍のすむ環境を取り戻すには」を課題とした班は、サポーターの新潟水辺の会の皆さんと、鳥屋野潟の水質を調査しました。調査の結果、栄養分と微生物が多く酸素は少ないこと、透明度は低いことがわかり、生徒たちは「水草を植えることで水質がよくなり蛍がすむ条件に近づくけれど、泥も多く水草を育てることが難しいだろう」と、結果を分析しました。新潟水辺の会の長谷川さんは「活動を通じて、鳥屋野潟を身近に感じ、知りたいと思ってくれる人たちが増えてくれたら嬉しいです」と、生徒たちへの期待を話しました。
問い合わせ:中央区教育支援センター
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