昨年12月に「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されました。
新春特別企画として、北区長がインタビューした北区の酒蔵の魅力をお届けします。
◆~福島潟のほとり、新たなSAKE造り~
『ラグーンブリュワリー』
話を聞いた人 田中 洋介さん
▽酒蔵ヒストリー
令和3年に条件(海外への輸出用の日本酒に限る)付きで日本酒の製造免許が新規で取得可能となり、新潟県では初めてこの免許を取得した。日本家屋をリノベーションした酒蔵にはショップ、カフェが併設され、お酒以外にも北区のトマトを使ったソフトクリームなどが楽しめる。
Q.どのようなお酒を作っていますか
国内向けには、クラフトサケ(その他の醸造酒)を製造しています。海外用の日本酒しかないと思われることが多く、にいがた酒の陣でも、「日本で売れるようになったの?」と驚かれることがありますが、クラフトサケは日本でも買えます。
海外だけではなく、ここ北区でも商品を手に取っていただけるので、気軽にラグーンブリュワリーに来ていただきたいです。
「クラフトサケ」って何?
日本酒との違いを簡単に言えば、クラフトサケは米以外の原料を米と一緒に発酵させたものです。
例えば、いちごやルレクチェ、トマトなど
米がタンクで発酵しているところに副原料を入れます。後から副原料を入れたものはリキュールになります。
◆~100年の伝統を受け継ぐ~
『株式会社 DHC酒造』
話を聞いた人 岸田 宗子さん
▽酒蔵ヒストリー
明治41年に北区で酒造りを開始。昭和25年に小黒酒造株式会社を設立。平成28年にDHCグループの一員となり、株式会社DHC酒造として新たにスタート。令和2年には古くからの母屋を改装し、「越後の里 嘉山亭」をオープンした。
Q.お酒造りのこだわりを教えてください
100%新潟県産のお米を使っており、中でも、越淡麗は北区の契約農家に作ってもらっています。
越淡麗は山田錦を目指して作られた品種で、コクがあり、喉越しが良くキレのあるお酒になります。酒米は、飯米より芯があり、お米を研磨するほど、上品な味わいになります。越淡麗を使用した大吟醸は65%も研磨して作っています。
◆~昔ながらの手造り蔵~
『株式会社 越後酒造場』
話を聞いた人 庭山 賢一さん
杜氏 西島 徹さん
▽酒蔵ヒストリー
昭和7年10月に八田酒造場として創業。昭和17年に太平洋戦争のため休業したが、昭和29年10月に営業を再開した。昭和61年に株式会社組織に改め、株式会社越後酒造場とする。平成元年には新社屋が竣工。今もなお、昔ながらの方法で酒造りを行っている。
Q.北区で作るお酒の特徴は何ですか?
このあたりの水はミネラル分が非常に少なく、超軟水です。ミネラル分は麹のえさになるため、多いと発酵が早く進み、少ないと穏やかな発酵となり、雑味が少なくスッキリとした味わいになります。新潟で主流の淡麗辛口です。ただし、淡麗辛口のみではなく、濃醇な味わいの甘口のお酒も作るなど、幅広い好みに対応しています。また、福島潟マスコットキャラクター「クイクイ」をラベルにデザインしたカップ酒も新潟県限定で販売しています。
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