南区トレジャーハンティングは、住民の皆さんが南区役所だよりの記者となって地域の自慢のお宝を紹介するコーナーです。
『東萱場玄龍寺(げんりゅうじ)のお宝様』
茨曽根地区地域通信員 上杉 小貴子さん
茨曽根に古くから語り継がれている昔語りを集めた「あったてんがのいばらそね」の中に「網にかかったあみださま」という話があります。
今から350年ほど前、沖新保(おきしんぼ)に住む漁師が川底に光るものを見つけ網ですくい上げてみると、それは阿弥陀様でした。家に持ち帰った漁師は、その晩の夢に阿弥陀様が現れ「盗まれて潟に捨てられた。もとの寺に連れて行って欲しい」とのお告げがあり、翌日玄龍寺に届けに行きました。
すると玄龍寺の院主は「よう来たの、お前さんが来ることは夢でお告げがあった。お前さんは漁師でこれまで魚をいっぱい捕ってきたが感謝と懺悔(ざんげ)を忘れちゃならんぞ」と諭したそうです。漁師は「罪滅ぼしをしたい」と思い、その後お坊さんとなって阿弥陀様に仕えたという話です。
東萱場の玄龍寺では、阿弥陀様をお宝様として現在も大切に安置し、守り続けています。年に一度ご開帳法要(毎年7月)を行い、皆さんに拝顔してもらう機会を設けています。
会場:玄龍寺(東萱場78-1)
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