南区トレジャーハンティングは、住民の皆さんが南区役所だよりの記者となって地域の自慢のお宝を紹介するコーナーです。
『雁木(がんぎ)のある風景』
新潟県特有の街の風景のひとつに、雪国特有の建築様式である「雁木」があります。
江戸時代から存在する雁木は、新潟県が発祥といわれ、新飯田の雁木はその中でも特徴的な造りをしています。通常の庇(ひさし)としての機能を果たすだけでなく、門の役割もし、その裏側には収納スペースが設けられています。かつては、このスペースが商人に貸し出されることもあったそうです。雪国では、屋根から落ちる雪や、降り積もる雪が通行を困難にしていました。敷地内に雁木を作ることで、そこに訪れる人々を雪から守るこの風景は、雪国の商人たちの思いやりと知恵の産物ではないでしょうか。
大工さんの話では、新飯田の収納スペース付きの雁木は他地域では見られず、一見単純に見えますが、その製作には確かな技術と経験が必要だそうです。
区内でも地域ごとに微妙に異なる雁木には、地元の文化や歴史を映し出すだけでなく、生活の知恵が息づいています。新飯田のまち歩きで雁木を眺めつつ、毎月5と10のつく日に開催する「5・10市」で買いものを楽しんでみてはいかがですか。
場所:新飯田商店街地内
新飯田地区地域通信員
山谷 真さん
<この記事についてアンケートにご協力ください。>