曽川切れから約100年 信濃川下流域の洪水に備える
(1)災害対策車輌庫
水防団の水防活動を支えるため、河川から流れ込んできた水を排水するための「排水ポンプ車」、夜間に災害現場を広範囲に照らす「照明車」を配備しています。
(2)休憩棟
河川の水位上昇により災害発生リスクが高まった際、洪水被害を未然に防ぐために水防団が待機する休憩所です。
(3)水防センター
災害時に水防団が水防活動の準備や情報収集を行うための会議室や水防資機材倉庫などが整備されています。
(4)水防活動スペース
平時から水防訓練などを実施するほか、災害時には被害の拡大を防ぐため、土のう作りなどの水防活動の準備を行うスペースです。
▽根固めブロック
流水による浸食から河岸を守ります。
▽土砂
土のうに使用します。
▽ヘリポート
▽調整池
◆河川防災ステーションとは
天野河川防災ステーションは、新潟市と信濃川下流河川事務所が共同で整備し、水防活動に使用する資機材倉庫や会議室・休憩所などを完備しており、平時は訓練場所として、災害時は水防活動の拠点として利用されます。
大雨によって信濃川の水位が上昇した際には、地元の水防団(消防団員兼務)が堤防の決壊を防ぐための水防活動を行います。
◆河川防災ステーションの整備の背景は曽川切れ
大正6(1917)年、曽川水門で補修工事を行っていた場所から堤防が決壊し、亀田郷一帯が泥の海と化しました。決壊地点の復旧には50日以上もかかり、農作物に甚大な被害が及ぶなど、約5万人の住民が水害に苦しんだといわれています。
◆防災ワンポイント
「河川洪水 避難情報発令後、早めに避難」
洪災被害は、突発的に発生する地震とは異なり、避難情報が発令されてから避難するまでに時間的余裕があります。
自宅周辺の浸水想定区域をハザードマップで確認し、いざという時に早めに安全な場所へ避難できるよう、準備をしましょう。
◆天野防災フェアを開催
6月4日、天野河川防災ステーションの開所を記念して、オープニングイベントを開催しました。地元の方を招待した開所式では、曽野木中学校吹奏楽部の演奏に始まり、テープカットや記念植樹などを行いました。さらに、曽野木地区を中心に活動する団体によるキッズダンスや、たる太鼓のパフォーマンスで盛り上がりました。
また、一般参加者向けに防災啓発イベントを開催し、参加者は、降雨体験や排水ポンプ車の乗車体験のほか、実際の河川災害時の水防団の活動について疑似体験しました。
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