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コミュニティ・スクールで創る 地域総がかりで子どもを育てるまちづくり

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新潟県新潟市秋葉区

コミュニティ・スクールは、保護者や地域の代表、学校などで組織した学校運営協議会を設置した学校のことです。
市立小中学校でコミュニティ・スクールが始まって3年目、市立幼稚園は今年度から開始です。秋葉区の各学校・園では、コミュニティ・スクールの学校運営協議会を活用して、「地域総がかりで子どもを育てるまちづくり」を進めています。
新津第二中学校区は、今年度から結小学校・荻川小学校・新津第二中学校に結幼稚園を加えて合同の学校運営協議会を2回開いています。今号では新津第二中学校区の取り組みを紹介します。

『そこに子どもがいるから』
新津第二中学校校長 貝塚 敦さん
今年度の合同学校運営協議会には、結幼稚園も加わりました。小中連携同等に、幼小連携の重要性を認識し、低年齢からの継続的・一貫的な指導と、そのための学校・園の連携が不可欠と判断したからです。
第1回目の4月は、各学校・園の教育ビジョンの共通理解。第2回目の12月では、「中学校区として目指す子どもの姿」の再検討を含め、自由闊達(かったつ)に学校や地域への思いや要望事項を出し合い、本音の議論を繰り広げました。今後も未来を担う子どもたちの育成に向けて話し合いを充実させていきます。

◆結幼稚園・地域と共に未来を育む
環境教育の一環として「荻川を花いっぱいにする会」にご協力いただき、荻川駅前の花植え活動とごみ拾いを行いました。地域の方に見守られながら、園児たちは、小さい子どもなりに「自分たちの町をきれいにしたい」という思いをもって活動に取り組んでくれました。
これからも地域の方との関わりを大切にしながら、地域活動へ積極的に参加していきます。

▽地域活動に参加して
結幼稚園PTA会長 小林 智恵さん
「荻川を花いっぱいにする会」の皆さんと荻川駅前の植栽に参加させてもらい、プランターに花を植えました。子どもたちはたくさんのお花に目をキラキラさせながら好きな花を選び、親子でおしゃべりしながら楽しそうに植えていました。帰り道のごみ拾いでは、ごみを見つけては「あった~!」と宝探しをしているかのように大喜び。町をきれいにしながら子どもの心のきれいさに気付かされた有意義な時間となりました。

◆結小学校・顔が見える協働
総合的な学習の時間を中心に、「顔が見える協働」に取り組んでいます。3年生の「結の名人」や4年生の「能代川」の学習では、地域の方が講師となり実際に自分たちで体験したり、歴史やいわれについてお話を聞いたり、地域の宝の「人・もの・こと」に直接触れながら学びを深めることができました。
今後も校章の「ひしの実」に込められた「地域との固い団結」を大切に、子どもと地域の安全面をサポートする取り組みや放課後の居場所づくりにも取り組んでいきます。

▽地域と学校をつなぐ
結小学校地域教育コーディネーター 松本 裕子さん
地域教育コーディネーターは地域と学校をつなぐ役割を担っていて、円滑にものごとを進めるためのまとめ役となっています。地域の皆さんが協力的で、4年生の和楽器鑑賞会や3年生の「結の名人」しめ縄作りなど、普段の生活では経験できないことが実現できました。明るく活発な児童の皆さんの魅力をより輝かせ、地域も今より一層元気にしていければと思います。

◆荻川小学校・安心して楽しく過ごせる居場所づくり
子どもたちが安心して楽しく過ごせる場として、ふれあいスクールを開催しています。今年度は学校運営協議会委員とふれあいスクール運営主任の提案により、夏休み中もふれあいスクールを6回開催しました。毎回20~30人の子どもたちが参加し、昔の遊びやボードゲーム、工作などさまざまな遊びを楽しみました。引き続き、地域と連携して人と関わる楽しさ、心地よさを味わう体験の充実を図っていきたいです。

▽学校運営協議会委員 森泉 哲也さん
子どもたちの居場所を作るために知恵を出し合ったイベントが行われ、パートナーシップからコミュニティ・スクールへと継続発展してきた取り組みの充実ぶりを感じています。今後は、荻川を舞台としたオリエンテーリングの実現に向けて進めていくほか、児童・生徒が自由に意見交換できるような場を設け、その中で子どもたちのリーダー性を育み、学年を超えて子ども同士が豊かに関わる姿を創出できるよう取り組んでいきたいです。

◆新津第二中学校・地域の中でさらに輝きを増す子どもたち
今年度も文化部が、吹奏楽、茶道、芸術・芸能関係の発表や作品展示で地域が開催するお祭りや文化祭を盛り上げました。また新たに生徒ボランティアが荻川まつりのスタッフとして運営の仕事に携わり活躍しました。
このように子どもたちの活躍が光る中、中学校における部活動の地域移行の動きが進み、合同学校運営協議会でも話題が挙がりました。子どもが自分の時間を自分自身で考える機会を広げつつ、これまでの部活動のような心の指導を求めるために、地域としてできることは何かを活発に議論を行い、模索していきます。

▽学校運営協議会委員長 内山 詩子さん
荻川には中学生が地域貢献できるさまざまな場があります。そして、「荻川が好き」と思ってくれている子がたくさんいます。地域も一体となって子どもたちを育てていくことが、心の豊かさにつながり、世代を問わずみんなが幸せに暮らせる社会につながっていくと思います。まずは地域が学校を理解し、学校もまた地域を理解し、全ての子どもたちに心を配ることを大切にして「まちづくり」を進めていきます。

問い合わせ:秋葉区教育支援センター
(【電話】25-5500)

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