新潟市では、学校が地域に開かれ地域と共に歩むことができるように、地域のネットワークづくりや協働事業などを推進し、「学・社・民の融合」による学校教育を進めています。全ての学校に「地域教育コーディネーター」を配置して、地域と連携・協働したさまざまな活動を行い、事業の目指す姿「学校が元気に、地域が元気に、こどもが元気に」の実現に向け取り組んでいます。
前号に引き続き、区内の小中学校および西特別支援学校の令和6年度パートナーシップ事業の活動を紹介します。
■西特別支援学校
中学部の作業学習で、地域の人に染め物を指導していただきました。糸で結んだ布を染料の入った鍋に入れたり、草花を布にのせて木づちでたたいたりして染めた作品はどれもすてきでした。地域の皆さんも参加し、楽しい時間を過ごしました。
■越前小学校
地域行事「浜メグリ」に学校行事「浜っ子浜メグリ」を位置付け、各学年がボランティアの人や体験から学んできた地域の魅力を発信しました。成人した卒業生を招待して、6年生の時に収穫したブドウで作ったワインを贈呈し、感想や地域に対する思いなどを話してもらいました。
■松野尾小学校
3年生は、地域の人と上堰潟公園の清掃活動に参加したことで、「私たちの上堰潟」という意識が高まりました。さらに、潟に詳しい専門家との出会いをきっかけに、「みんなの上堰潟」へと考えを広げ、上堰潟の魅力発信に注力しました。
■巻南小学校
4年生は、地域在住の盲導犬ユーザーを講師として招きました。障がいのある人が身近な地域で困っている事などの話を聞いたり、誘導歩行を体験したりすることを通して、こどもたちが自分にできることを考える機会となりました。
■漆山小学校
3年生は総合の学習で「漆山のお宝発見」と題し、漆山地域の歴史や伝説を勉強しました。また、漆山地域在住の人から昔の漆山について話を聞き、自分たちが住んでいる地域の昔と今の違いに驚いていました。
■巻北小学校
1年生は、生活科の学習でアサガオを育てました。種を取った後に、「つる」を使ってリース作りを行いました。ボランティアの人に、「つる」を支柱から外したり、リースに束ねたりする作業を手伝っていただきました。
■巻東中学校
「ふるさと巻」の魅力や可能性を生徒が理解し、将来、地域を支える人材育成をするために、22の企業・団体より協力いただき、全校縦割り班で4回の「体験・探求学習(サークル活動)」を行いました。
■巻西中学校
1年生対象の「農業体験」では、10の事業所から協力をいただきました。作業体験のほか、仕事をする上での喜びや苦労、思いなどを直接聞き、就労について考える有意義な時間となりました。
■コミュニティ・スクール[岩室中学校区の取り組み]
昨年夏、岩室中学校を会場に、岩室地区小中合同学校運営協議会が開催されました。各校のCS(コミュニティ・スクール)委員33人が参加し、「新潟市が進める部活動地域移行に関わる岩室中学校区の現状・課題と、こどもの育ちのあり方について」話し合いました。
「クラブチームに進む子は、そちらに進んで頑張るだろう。何もやらなくなる子はどうする?」といった声が上がり、地域からも岩室地域らしい受け皿のアイディア、小学校の委員からも「憧れをもてるような中学生の頑張っている姿を動画などで見せる」「岩室小と和納小の交流もできると良い」など、問題意識を共有したアイディアがたくさん寄せられました。
「部活動地域移行」の理解が進み、「地域連携」の必要性を共有できました。この合同会をきっかけに、岩室中学校区らしい教育環境のあり方を「広げるイメージ」で考えていこうという機運をもつことができました。
▽コミュニティ・スクール
コミュニティ・スクールとは、保護者や地域の代表、教職員などで組織する「学校運営協議会」が設置された学校のことです。
各学校では、コミュニティ・スクールと地域と学校パートナーシップ事業を一体的に推進し、「学校運営協議会」で話し合われた方針に沿ったさまざまな活動を、地域と協働で行っています。
問い合わせ:西蒲区教育支援センター
(【電話】0256-72-8560)
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